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アジア横断シルクロード日記


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現在地はどこなの?

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2007年7月2日(月)
同じ祖先?

 目が覚めてみれば午後2時過ぎ。 何気に一昨日から昨日に掛けての宴で体力を消耗していたようで、昨晩は爆睡でした。
 二日酔いにはならなかったが、何もする気になれず、インターネットをしに外出した以外はずっと宿でボケーっとしてました。

 そんな訳で、特に書くことがないが、最近気付いたことを書いてみます。
 トルコを出て以来、男性の長髪があまり好まれないという話は以前にも何回も書いた。
 トルコから東、今いるキルギスタンを含めて8カ国通過して来たが、アルメニアでは歩いていると髪を触ってくる、ウズベキスタンではゲラゲラ爆笑される、胸を揉んでくる、「マダム」と呼ばれるなどの手厚い歓迎を各国で受けてきた。
 それも、髪を後ろで束ねていたのにだ。

 それが、キルギスタンの首都ビシュケクでは髪を束ねずに歩いても誰も興味をもたない。
 これには正直、驚いた。
 今まで、道ですれ違った人は高確率でこちらに注目するし、追い抜いて行った人も二度見ならず三度見するほどモテモテだった俺である。
 別に自意識過剰ではない。
 中央アジア最大の都市であるウズベキスタンの首都タシュケントでさえそうだったのに、このロシアの地方都市レベル程度のビシュケクでイスタンブール以来の“無関心さ”に出会えるとは!

 あくまで想像だが、長髪以外の点で俺自身が目立たなくなってきたのではないだろうか?
 イランからトルクメニスタンに入って、トルクメ人の顔に親近感を抱いて「おぉ、アジアに戻ってきた!」と感動すら覚えたが、徐々に中央アジアに住んでいる人種間の違いが分かってきた。 分かってきたと言っても、「まゆ毛が繋がっていたらタジク系だ!」と言える程度だが。
 その点で言えば、キルギス人の顔は非常に日本人に近い。 キルギス人の中にも、キルギス人と日本人の遠い祖先は同じと思っている人が多いという。
 その昔、南シベリアに住んでいた民族が移動を始めた。 肉が好きな者は西に移動し、魚が好きな者は東に移動し、それぞれ現在のキルギス人、日本人になった。 移動しなかったのは、現在のハカス人だという話がキルギスにはある。
 確かに、キルギス人の中には日本に普通にいてもおかしくない顔の人が多い。 若い女性に関して言えば、“昭和の初期”&“農家の娘”みたいな顔立ちをした人が多いのも事実だが、極たまにかわいい子もいる。 どちらかと言えば、40代辺りから日本人と区別がつかなくなってくる。

 これだけ顔の似ている人種の中だから、幾ら姿格好が『外国人』していても、そんなに目立たねーんじゃねぇか?
 と、勝手に予想しています。

 そもそも、ほとんど外出していないのにジロジロ見られる見られないなどあるのでしょうか?

旅の出費
食費: 70ソム
インターネット: 38ソム
合計: 108ソム(約340円)

ビシュケクの目抜き通り『ソビエツカヤ通り』
2007年7月3日(火)
カザフ・ビザ取得

 カザフスタンのビザを受け取った。
 夕方6時半過ぎにカザフスタン大使館に出向き、ビザが貼られたパスポートを返してもらった。

 10年パスポートは48ページのビザ欄があって、俺は増補してさらに40ページ増やしている。 合計88ページあるパスポートだが、現時点で白紙のページはわずかに5ページ。
 今週の金曜日にはウズベキスタンのビザで、さらに1ページを使うから残り4ページになる。 さらに今後はタジキスタン、中国でも各1ページ使われるから・・・日本までぎりぎりだ。
 パスポートの増補は一度だけなので、もしスペースがなくなったら新しく作り直さないといけない。 日本を目前にしながらわざわざ作り直すのも馬鹿らしいので、今回は必然的に“無難な”ルートで大人しく日本に帰ることになりそうだ。

 写真は、ビシュケクを南北に走る目抜き通り『ソビエツカヤ通り』。 最近は何もしてないから、写真すら撮っていない。 つまらない写真を無理やり撮って日記に使ってみました。

旅の出費
食費: 86ソム
タバコ: 44ソム
外食代: 200ソム
マルシュルートカ: 8ソム
合計: 338ソム(約1,080円)

宿でカレーを食す
2007年7月4日(水)
アイルランド人に詰まれる

 同じ宿にアイルランド人が泊まっている。
 ただの小汚い旅行者だと思っていたのだが、後で知ったところによると、イギリスの名門ケンブリッジ大学を卒業したばかりで、モーガンだかメリルリンチだか何だか忘れたが、大抵の人が名前くらいは知っている有名金融会社に就職が決まっているらしい。
 そんな彼に、「将棋を教えてくれ」と頼まれた。
 チェスは出来る彼だが、俺が日本人と指していた“ジャパニーズ・チェス”にも興味を持ったらしい。

 駒の動きを全て説明すると、それをノートに書き取って熱心に覚えようとする。 さらには自分で、駒に書かれた文字(『銀将』など)を見よう見真似で書き写していた。
 一通り説明して、「では実戦形式でやってみましょう!」ということになった。

 まぁ〜、初心者だし少し手加減してやるか。

 ・・・・・・・が

 結果は、負けた・・・
 この十数年、将棋などとは縁のなかった俺だが、一応『穴熊』とか『美濃囲い』くらいは知っている。
 「油断し過ぎた」としか言えないが、まさか初めて将棋を指した人に負けちゃうとはね・・・

 この後、逆にチェスのやり方を教えてもらったが、駒の動かし方は将棋そっくりで簡単に覚えられた。
 ただ、やはりゲームとしては将棋とは別モノで、考え方や攻め方の違いが「へー」と興味深かった。
 もちろん、チェスでも負けたけどね。

 名誉挽回のために言わせてもらえば、その後も彼とは何局か対戦したが、一番最初のようなドジは踏んでいない。
 今度は本気で攻めたからねぇー、フフフ

 写真は、今夜のシェア飯の様子。
 今夜はカレー・ライスでした。

旅の出費
酒代: 50ソム
食費: 100ソム
合計: 150ソム(約480円)

サクラ・ゲストハウス in ビシュケク
2007年7月5日(木)
やる気が出てきた

 ダメだ・・・最近、ほとんど外出してない。
 はっきり言って、ビシュケク自体が見所のない町というのが悪い!
 せっかくの俺のやる気も、ビシュケクのせいでゼロである。

 昨日は全く外出していないので、今日は気合を入れ直してお出掛け。
 大抵の町でも同じなのだが、宿からインターネットカフェまでが俺の最大行動範囲である。 ビシュケクの場合、カザフスタン大使館までバスに乗って行ったことがあるので、インターネットカフェより倍以上もの遠出をしてしまっている。
 ビシュケクでは、宿からインターネットカフェまでが遠いのも難点だ。 歩くと20分くらい掛かってしまうので、行く事自体に根性が必要だ。 そんなわけで、今日はバスに乗ってインターネットカフェに行った。
 それでも面倒臭いんだけど。

 ついでに、あまり外出しなくても済むように食料やらタバコやらを買いだめ。
 さらなる行動派を目指します。

 写真は、ビシュケクで泊まっている宿。

旅の出費
バス: 3ソム
食費: 258ソム
タバコ: 36ソム
外食費: 120ソム
インターネット: 38ソム
合計: 455ソム(約1,450円)

断髪式 in ビシュケク
2007年7月6日(金)
断髪式

 ウズベキスタンの1ヶ月ビザを手に入れた。
 カザフスタンのビザは7月17日から8月16日まで有効で、ウズベキスタンのビザは8月15日から9月13日まで有効。 予定では今月一杯はキルギスに滞在して、8月に入ってからカザフスタンを回り、8月半ばからウズベキスタンを回ります。
 9月に入ってからタジキスタンを回って、再びキルギスに戻って、10月には中国入りの予定。

 来週からはタジキスタンと中国のビザ取りに励みます。
 “ビザ取り”って結構良いもので、どんなにダラダラ生活していても「ビザ待ちなんです・・・」と言えば、誰もが納得&同情してくれる素晴らしい理由になってしまう。

 突然、髪を切りたい衝動に駆られた。
 今まで、髪が長いことが理由で現地人に絡まれれば絡まれるほど「絶対に切らねぇーぞ!」と決意を固くしていたのだが、誰にも絡まれないと「切っちゃおうかな?」と簡単に決意は崩れてしまうもんである。
 髪切りハサミは、グルジアのバザールで買って持っている。 すきバサミは、他の旅行者から借りて準備万端。

 そう、床屋に行かずに切ります。
 今の髪は肩より長くなっていて、それが邪魔くさいので、その部分だけを切れば良いのだ。
 ただ、後ろ髪を自分で切るのは難しい。 そこで、そこら辺にいた他の旅行者を捕まえて「切ってちょうだい」とお願いした。

 毛先の部分を10cmほど切って欲しかったのだが、何だか切っている時間が長い。
 鏡がないから、全然分からん!!

 「出来ましたよ」と言われ、初めて鏡を見る。
 思いっきり女の子みたいじゃん・・・ この髪型はボブって言うのか?
 うーむ、これはちょっと恥ずかしいかも。
 皆は「ニール・ヤングみたい」などと言っていたが、全然ポジティブに受け止められん!

 明日、床屋に行きます。

旅の出費
バス: 18ソム
酒代: 85ソム
食費: 55ソム
インターネット: 42ソム
音楽CD&DVD: 385ソム
ウズベク・ビザ代: 15USドル
合計: 585ソム+15USドル(約3,670円)

トロリーバス in ビシュケク
2007年7月7日(土)
続・断髪式

 今日は07年7月7日で、ラッキーセブンDay。
 そのせいか、床屋はお休み・・・ 困ったぞ。
 今のままの髪型で月曜日まで待つことも出来るが、気分的に一刻も早く何とかしたい。

 そこで、ちょうどバリカンを持っている旅行者がいたので、借りてみた。
 面倒だから、この際に丸刈りにすることにしました。
 ちょっとビビッて、一番長めの12mmを選択。 カナダ人の女の子に全てを任せ、Let's丸刈り!!

 俺の髪の毛がバッサバサ落ちてくる。
 今まで自由奔放に伸びていたマイヘアが、見るも無残に地面に落ちていくが、意外と悲壮感はない。
 カナダ人の子も「こんなシルキーな髪なのに・・・」と言いながらも、いきなり真ん中を一直線に刈るなど勝手に楽しんでいる様子。
 じゃぁ、ついでに下のヘアも・・・

 そして、俺は丸刈りになった・・・(頭だけ)
 鏡を見ると、そこには爽やかな高校球児がいた。 今までも充分に爽やかだったが、さらに爽やかになってしまった。
 これは罪ですな。

 今まで重宝していたヘアドライヤーも必要なくなり、他の長髪な旅行者に譲り渡した。
 残り少なくなって、新しく買おうと思っていたシャンプーも、「あと10回くらいは使えるんじゃねぇーか?」と経済効果も抜群。
 早速シャワーを浴びてみると、タオルで一拭きしただけで乾いてしまう手軽さに失禁しそうになった。

 自分の写真を撮る趣味がないので、丸刈りの写真は無し。 『長髪だった時の写真は・・・』と探してみたら、グルジアで南オセチアに行って武装した内務省軍に保護された時に、カラシニコフAK-74を手に撮った写真くらいしか自分の写真がなかった。
 今日の写真は、ビシュケク市内を走るトロリーバスの車内の様子。

旅の出費
タバコ: 15ソム
ビール: 100ソム
合計: 115ソム(約370円)

うどん in ビシュケク
2007年7月8日(日)
1週間を総括

 先々週、6月21日の『女子大生とムフフ』と同じような、現地人と肌と肌でペタペタニギニギモミモミ触れ合うような体験談は毎週起こるわけでもなく、平凡な毎日を過ごしています。
 特に、今週の日記を自分で読み返してみても、「俺、何もやってねーな」と思わずにはいられないほど、実際に何もない1週間でした。
 髪を丸刈りにした程度か?

 結局のところ「それは外に出ていないからじゃないのか?」と言われれば、『あーそうさっ!!』と逆ギレしながら認めるしかない状態である。
 実際に、今週は毎日のほとんどを宿で過ごして、1日中ビールかウォッカを飲んで終わるという、アル中さながらの生産性溢れる日々を送っている。
 日本に帰って社会復帰するための予行練習も兼ねているので、致し方ない側面もあるんだけどね。

 しかし、あまりにネタがないと日記を書いている本人も面白くない。
 ほとんど外出していないせいか、写真を撮る機会もなく日記の写真選びさえ苦労している状態である。 今週の日記の写真なんて、どれも“間に合わせ”程度に撮った写真ばかりだ。

 そこで、来週は少しずつ外出してみようかと思っている。 実際にするかどうかは、また別の問題だが、まずは心意気である。
 カジノ、クラブ・・・この辺りからジワジワと攻めてみようかと思うが、テンションはかなり低いことを先に断っておく。
 まずはインターネットカフェ以外の場所にも足を運んでみるところから始めてみようと思います。

旅の出費
タバコ: 30ソム
ビール: 60ソム
外食代: 115ソム
合計: 205ソム(約650円)





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