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中東旅行日記


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ピラミッドから望むカイロの街並み
2006年6月26日(月)
火垂る

 シーシャを吸いに、夜中に1度外に出た以外はずっと宿にこもっていた。
 こうも暑いとやる気が起きないんだよね。
 宿も、ビルの6階にありながらエレベーターもなく、あるのは螺旋階段のみ・・・ 降りたら、その階段を昇らないとといけないと思うと、『昇らない=降りない』のがベストかと思って。

 では何をやっていたか?と言うと、宮崎駿の『火垂るの墓』を観ていました。 初めて観たコレ。
 同室の旅行者に、宮崎駿作品をDVDで沢山持っている人がいて、色々観させてもらった。 大島渚の『愛のコリーダ』(ノーカット版)と、イラン映画『砂漠と少年のカフェ』はDVDに焼かせてもらってゲット。

 あとは、CGIをカスタマイズして掲示板を作成。 完成したら、レンタルから切り替えて自分のサーバーに移します。

 写真は、ピラミッドの周りに広がるカイロの街並み。 ビルとビルの間から見えるピラミッドの絵を写真に撮りたいと思っているが、撮らない。 だって歩き回るには暑過ぎるから。

旅の出費(2人分)
食費: 20ポンド
雑費: 11.5ポンド
ビール: 12ポンド
シーシャ: 2ポンド
インターネット: 6ポンド
合計: 51.5ポンド(約1,030円)

マカロニとコシャリ
2006年6月27日(火)
たらい回しの刑と放置プレイ

 ついに移動を決意!
 と言っても、またカイロに戻ってくる短期国内旅行。 エジプト南部にある王家の谷やアブ・シンベル神殿などを1週間くらいで見て回るつもり。
 駅に行って、明後日の夜に出るルクソール行き列車のチケットを買った。 大体12時間くらい掛かるらしいが、1等席で学生割引を使ってわずか46ポンド(約920円)。

 買う時に散々たらい回しにされる、という話を聞いていたので、駅にいた警察官にチケット購入を手伝ってもらった。 それでもたらい回しにされたけどね・・・ 窓口に並んで(正確に言うと、誰も列は守らない。 突撃隊は警察で、俺らは後方で傍観)自分の番が来ると、窓口の係員は無言で隣を指差す。 教えられた窓口に並んで、再び自分の番が来ると、窓口の係員は無言で先ほどの窓口を指差す。 これを何度か繰り返しているうちに買える。
 後進国を旅行していると、こういうことに慣れてきてしまう。 他によくやられるのが、放置プレイ。 これは、ビザ申請をしに大使館に行くと、「ちょっと待て」の一言で数時間は放置されるプレイ。 ひたすらポケーっと待つ。 『俺のビザ手続きをしてくれてるのかなぁー?』と中を覗いて見ると、大使館員がお茶を飲みながら子供の自慢話(多分)をしていたりする。 実際に手続きに掛かる時間は5分でも、放置プレイされると数時間は待たされる。
 日本で「放置プレイ好き」という人はいても、ヒゲ面の暑苦しい親父に放置されても興奮はしないだろう。

 今日の外出をしての仕事は、以上で終了。
 夜は皆でスーパーファミコンの『桃太郎電鉄Dx』をやって、気が付いたら朝7時を過ぎていた。

 写真は、エジプトで食べている食事。 手前はマカロニで、奥はコシャリ。 コシャリには、米、パスタ、マカロニが入っていて、炭水化物だらけ。

旅の出費(2人分)
タバコ: 8ポンド
食費: 28ポンド
地下鉄: 3ポンド
ビール: 12ポンド
宿代(3泊分): 54ポンド
電車代(カイロ→ルクソール): 92ポンド
合計: 197ポンド(約3,940円)

サファリ・ホテル
2006年6月28日(水)
エジプトのSIMカード

 眠〜い!! 朝7時に寝て、昼の2時半頃に起きてお出掛けをした。
 今日の外出しての用事は、携帯電話のSIMカードの購入。 『Vodafoneエジプト』のSIMカードを45ポンド(約900円)で買った。 プリペイド式SIMにしては、ちょと高い方だ。 この値段には10ポンド分の通話料が含まれている。

 海外に出てくる旅行者も、もっと携帯電話を持ち歩くようになればいいのにと思っているが、実際に旅行しているとそんな旅行者にはほとんどお目に掛からない。
 たまに、日本の携帯電話でローミング・サービスを利用して持って来ている人に会うが、それも非常に稀。 ローミング・サービスは、お金に糸目を付けなければメリット大だが、通常の人間には非常に高く付いてデメリットの方が大きい。

 今、ホームページに『旅行者の為の携帯電話情報』を作成中。 “GSM”やら、“CDMA”やら、“SIMロック”やら、“デュアルSIM”などの単語の説明と、世界の携帯電話事情が分かれば、今後海外でも携帯電話を持ち歩く旅行者が増えるはず。
 そうなれば、パソコンを使っての通信手段から、またガラッと変わるだろう。

 写真は、今泊まっている宿。 外出するには、この階段を昇り降りしないといけないので、徐々に引きこもりになっていく。

旅の出費(2人分)
食費: 14.55ポンド
タクシー: 3.5ポンド
ビール: 20.75ポンド
ジュース: 8.25ポンド
携帯電話SIMカード: 45ポンド
合計: 92.05ポンド(約1,840円)

エジプトの電車切符
2006年6月29日(木)
国内旅行に出発

 すっかり昼と夜が逆転した生活になってしまい、昨日も寝たのは午前5時過ぎ。 正確に言うと今日の早朝だ。
 午後2時頃に起きて、荷物をまとめる。 ほとんどの荷物は宿に預けて、パソコンとデジカメなど必要最低限の荷物だけの身軽な格好でエジプト南部に行くことにした。

 軽〜くビールを飲んでから、ラムセス駅に向かう。 今回の旅行は、カイロで知り合ったえなりかずき君(偽名)と小豆ちゃん(偽名)との4人で行くことになった。 ちなみに、えなり君は鈴木宗男やアホの坂田にも似ている。
 午後10時発の列車で、ルクソールを目指す。 乗った列車には寝台は付いておらず、1列が3席(2席+1席)の1等車が最上級。 1等の座席は、飛行機のビジネスクラス程度の座席だ。
 うちらは「お〜、立派だ!」と大喜びだったのだが、直ぐ近くに偶々乗っていた日本人の女の子2人組はブツブツと文句を言っていた。 どうやら彼女たちが期待していたレベルよりも低かったようだ。
 俺も期待していたのだが、彼女たちが振り向いて顔が見えたとき、期待していたレベルよりも低かったので、ブツブツ文句を言ってしまった。

 シートもそこそこ倒れるし、前の座席との間隔もそこそこ広いので、ゆっくり寝られるかと思ったが、昼と夜が逆転している体では目がパッチリで眠れなかった。

 写真は、カイロからルクソールまでの列車の切符。

旅の出費(2人分)
雑費: 9.5ポンド
ビール: 4ポンド
タバコ: 12ポンド
食費: 14.7ポンド
地下鉄: 1.5ポンド
外食代: 23.5ポンド
インターネット: 7ポンド
宿代(2泊分): 36ポンド
合計: 108.2ポンド(約2,160円)

ルクソールの宿『Sherief Hotel』
2006年6月30日(金)
ルクソール到着

 叩き起こされて周りを見ると、乗客が誰もいなくなっている。 慌てて荷物を掴んで飛び降りる。 知らない間にルクソールに着いていた。
 朝8時、ボケーっとした状態でホームに降り立つ。 すると、早速4、5人の客引きに取り囲まれ“口撃”が始まった。
 エジプトの客引きのうざさは相当なレベルを誇る。 5秒も黙れない野郎どもが、数人で旅行者を囲み、全員同時にまくし立てる。 「やかましいから黙れ」と言うと、2秒ほど黙るが直ぐに前のやかましさに逆戻り。 「友達と相談するから黙れ」と言っても、横からずーっと口を挟んでくる。

 寝起きで、まだ脳味噌が起きていない状態で、周りを囲まれて口撃されている。 もうポケーっとするしかない。 ポケーっとしていると、客引き同士で「あいつは怪しい」(日本語で)などと言い合っていることに気が付いた。 てめーら全員怪しいんだよ!
 客引き同士で競争させて、一番安いところに行ってみることにした。 最初に言った値段と、実際に宿に着いてから言う値段が違うこともよくある話なので、『その時はブチ切れないとなぁー・・・』と目を覚まして喧嘩に備えることにした。

 うちらが付いて行ったのは『Sherief Hotel』という宿で、エアコン付きツインが1人7.5ポンド(約150円)。 むちゃ安っ!! しかも、朝食付き。 部屋にはホットシャワー、トイレも付いているし、結構キレイ(写真)。
 ロビーに置いてある宿泊客ノートに、今までこの宿に泊まったゲストのコメントが書かれていたが、『(従業員は)悪い人ではないが、たいしていい人でもない』とか、『かなりの女の子好きで、言い寄って来る』などと書かれていた。 確かに、客と撮った写真を見ると必ず女の子の肩に手を回している。 まぁ、アラブでは当たり前の話だけどね。 女性だけだったら大変かも知れないけど、これはある意味武器として使える。
 とりあえず、女性に「お腹空いた」と言わせると、サンドイッチを買ってきてくれた。 「喉渇いた」と言うと、コーラを買ってきてくれた。 これ全部無料。 下心を上手く逆手に取れば、けっこう言うことを聞くことが判明。
 最初に言っていた条件と間違いはなかったので、ルクソールでの宿はここに決定。

 夜まで昼寝して、ワールドカップのドイツ対アルゼンチン戦をTVで観戦。 PKの末に敗れたアルゼンチンに涙した後、カメラの三脚を買った。
 また荷物が増えてしまった・・・

旅の出費(2人分)
外食代: 42ポンド
ジュース: 6.5ポンド
ツアー代: 240ポンド
カメラ三脚: 200ポンド
合計: 488.5ポンド(約9,770円)

ルクソール・ハトシェプスト女王葬祭殿
2006年7月1日(土)
王家の谷

 殺人的な暑さだ・・・ 完全に時期を間違えてエジプト観光してます・・・
 調子に乗って自転車で観光なんかせず、ツアーに参加して大正解だった。

 今日は朝からルクソールの西岸にある遺跡群を見て回るツアーに参加した。
 ルクソールの東岸には、カルナック神殿やルクソール神殿がある。 ナイル川を挟んで西岸には、ツタンカーメンの墓で有名な王家の谷やハトシェプスト葬祭殿などがある。 ルクソールの中心地は東岸にあるので、西岸の遺跡を見に行くにはナイル川を渡って行かなければならない。 自転車で見て回る旅行者も多いが、この時期は絶対に無理。
 ツアーの参加者は、オーストラリア人親子と、タイ人女性2人組とうちらの計8人。

 バンコクから来たというタイ人たちは、大学の先生。
 話しをしていて気付いたが、俺タイ語しゃべれなくなってる・・・ 使わないと単語を忘れていくな。

 ツアーでまず行った所は、王家の谷。 俺でさえ一度は聞いたことがあるほど有名だが、別にどーってことがない。 “墓がいっぱいある谷”ってだけで、谷に沢山洞穴があって、その中に入ると壁にはレリーフが掘られていて、奥には石棺が置いてある。
 何が面白いの?ここ?
 『いやー、王家の谷で悠久なるエジプト5000年の歴史に想いを馳せて泣いてしまいました』とか旅行者っぽいコメントをしたら、このサイトのアクセス数も大幅アップしたかも知れないけど、正直無理。 まず、俺は墓に興味がない。 それにクソ暑いから、エアコンが効いてる車に戻ることばかり考えて注意散漫になっていた。

 続いて行ったのは、ハトシェプスト女王葬祭殿(写真)。 ここは、1997年に新婚旅行中の日本人10人を含む60人以上がイスラム原理主義テロリストに殺された場所。 あの事件は可哀想でした・・・
 ここは修復され過ぎた感じがあって、雰囲気的な歴史の重みが薄くなっている気がする。 なんか『新しい』もん。

 続いては、王妃の谷。 あー、俺これ以上の墓見学は無理だわ。 興味ゼロ。 チラッと中を覗いて、後は休憩場所で皆が帰ってくるのを待っていた。 こんなもん、何ヶ所見たって一緒。

 最後はメムノンの巨像。 へー、ボロボロだね。

 これでようやくツアーは終了。 待ちに待った宿に帰り、エアコンの効いた部屋でシエスタ(昼寝)。 外出は暑過ぎて無理。
 気が付いたら夜10時半を過ぎていて、結局今日もカルナック神殿もルクソール神殿も見れなかった。 ルクソール滞在2日目なのに・・・ 明日にでも嫌々見に行こっと。

 パソコンを使っていたら、アダプタから煙が出てきた!! ショートした感じ。 マズイな・・・

旅の出費(2人分)
雑費: 5ポンド
食費: 24ポンド
合計: 29ポンド(約580円)

ナイル川の夕日
2006年7月2日(日)
バナナ島

 実は昨晩は一睡もしていない。 寝たのは日付が変わった今日の午前10時。
 PCゲームを夜中3時過ぎまでやって、その後に映画を3本連続で観たら10時になっていた。
 観た映画は、『ターミナル』(トム・ハンクス主演)、『D-TOX』(シルベスター・スタローン主演)、『バタフライ・エフェクト』の3本。

 夕方3時半に起きて、今日のお仕事に行く。
 『バナナ・アイランド&ナイル川サンセット・ツアー』に一昨日申し込んでいたのだ。 もしツアーではなく、個人で観光するつもりでいたら、昨日も今日も何もしなかった自信がある。 ツアーだから仕方がなく出掛けるみたいな・・・

 フルーカと呼ばれる帆掛船に乗って、ナイル川を漂う。 まず行った場所は“バナナ・アイランド”。
 何て素敵な名前なんでしょう、バナナ・アイランド。 って、普通に農園じゃねーかよ! ただ存在する場所がちょっとだけ島になってるだけの、別に何の変哲もないバナナ農園。 別に手入れが行き届いているわけでもなく、正直しょぼい。
 よく来た!とウェルカム・バナナを出された。 いやー、取れたてバナナは美味しいんじゃないの?!と、パクッと一口喰いついた。 マズー!! なんだ、このバナナは? 腐ってるとかの問題じゃなくて、そもそもがマズイ。 周りを見渡すと、他の観光客も食が進んでいない模様。 こんなヘンテコな味のバナナを食ったのは初めて。
 最後は、ジジイがバナナの花を手に持ち「写真撮れ」。 嫌々写真を撮ると、「バクシーシ(金くれ)」口撃。

 なぜこんな所が観光スポットになっているのかが理解不能。 でも観光客はそこそこ多く、そのほとんどがウンザリという表情で農園内を徘徊している。
 しかも、バナナ農園ごときで入場料を取るからビックリだよ! 行くだけ時間と体力とお金が無駄の、カス観光スポットに認定する。

 バナナ・アイランドの後はフルーカに乗り込み、ナイル川を漂いながら夕日を待つ。 しかし最近は日照時間が長いせいで日暮れは7時半。 それまで暑い陽射しの中、目的地もなくナイル川をユラユラ漂って、陽が暮れたらツアー終了。
 結論から言うと、別にわざわざ行くほどの内容もないツアーでした。 夕日は船に乗らなくても見れるしね。

旅の出費(2人分)
雑費: 4ポンド
タクシー: 5ポンド
ビール: 4.5ポンド
外食代: 124ポンド
合計: 137.5ポンド(約2,750円)





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