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4WDで行く南部アフリカ旅日記


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2005年9月12日(月)
ボツワナ再入国

 昨日の夜は寒かった・・・ トレーナーを着て寝れば良かったと思ったくらいだ。

 テントを畳んで、ボツワナに向け出発する。
 国境までN4号線を通って行くと、高速道路代が掛かるので、N4号線と平行して走るR5704を通って西に向かう。 Groot MaricoからN4号線に入り、Zeerustを経由して国境に向かう。

 ボツワナより南アの方が燃料費が安いので、南アの国境でディーゼルを満タンにしようと思っていたのだが、国境には税関と出入国管理の事務所以外は何もなかった。 手前のZeerustで入れておけばよかった・・・

 南アの出国で少しもめた。 『ケムケム号』のナンバープレートが無いことで押し問答する。 結局、無事出国出来たが、最後に「ボツワナに入国出来ないと思うよ」と捨て台詞を吐かれた。
 で、ボツワナの入国審査。 係官が車に近づいてきて、「どこから来た?」。 「日本だ」と言うと、「日本から自動車のパーツを輸入するビジネスがしたい」と係官。
 “へー、がんばれば?!”と思ったが、「色々ヘルプして欲しいので、日本の連絡先を教えてくれ」と言われる。 紙に日本の住所を書いてあげると、嬉しそうに手を振ってバイバイ。 全く問題なくボツワナに入国出来た。 ちなみに、ヘルプなんてしないけどね。

 国境からボツワナの首都ハボロネ(Gaborone)までは70kmほどの距離で近い。 午後1時過ぎには着いたので、お金を両替して、ガソリンを入れた後にさらに北上しようと思っていたのだが、両替に時間を食ってしまい、結局ハボロネで泊まることにした。

 関係ないけど、最近髪型がどんどんおかしくなってきて、アニメのキャラみたいになってきた・・・ ケープタウンでモヒカンにして以来2ヶ月髪を切っていない。 その状態で髪が長くなると、前髪の真ん中が長くて、こめかみに近づくほど短くなる。 Qピーちゃんよりはまだマシだが、相当ヤバイ。

今日の走行距離; 320.6km
今日の出費(2人分)
食費: 25.80ランド
タバコ: 16.80ランド
車両持込税: 40.00プーラ
テント設営代: 80.00プーラ
合計: 42.60ランド+120.00プーラ(約3,245円)

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2005年9月13日(火)
泥棒

 彼女が銀行に行っている間に、駐車場でボンネットを開けてエンジンオイルを入れていたら、若者が近づいてきた。
 俺と一緒になってエンジンルームを覗き込んでくる。
 “誰お前?”とは思いながらも、やたらとフレンドリーなボツワナ人の国民性から言って、ただのお節介野郎だと思って、ほおっておいた。 キャノピーにオイル缶をしまっていると、お節介野郎と男の人2人が俺に近づいて来た。 その男の人たちは、「彼はエンジンオイルを入れるのを手伝っていたと言うが、本当か?」と聞いてくる。
 “お前らも誰?”と思ったが、もしかしてお節介野郎とグルになって“アシスタント料”などとぬかして俺から金をせしめようという魂胆か?とちょっと警戒し、「エンジンオイルは俺一人で入れた。 彼は見てただけだ」と言うと、男の人がいきなり自分の財布を出して、身分証明書のようなものを俺に見せてきた。
 なになに?POLICE?!
 全く意味が分からず、ノーリアクションでいると、警察の2人が「彼(お節介野郎)は泥棒だ。 気を付けろ」と言う。 キョトンとしている俺を残して彼らは去って行ったが、10秒くらい経ってようやく理解した。
 男の人たちは私服警官で、泥棒の常習犯が俺の周りをウロウロしていたから尋問したら、「エンジンオイルを入れるのを手伝っていた」と言うから、俺に確認したというわけだ。 まぁ、そう考えると確かにお節介野郎は怪しかったけど。 別に何も盗られなかったからいい。

 午前10時にハボロネを発つ。 A1号線を北上していると、南回帰線を越えた。 ちなみに写真は同じ南回帰線でも、ナミビアだけど。 ボツワナには特に目立つ看板は立っていなかった。 南アフリカのN1号線と交差している南回帰線の場所は休憩所になっている。

 フランシスタウンを通過したのは午後3時。 そのままさらに北上してナタ(Nata)に着いたのは午後5時を過ぎていた。 今日は彼女が600km以上を運転した。 明日カサネに着くから、南アフリカから3日でザンビアとの国境まで来れる。 スピードを出せる車なら2日で行けるかも知れないが、A1号線では何ヶ所も警察によるスピード取締りが行われているから、注意した方がいい。

今日の走行距離; 685.5km
今日の出費(2人分)
ディーゼル代: 163.00プーラ
タバコ: 18.60プーラ
テント設営代: 80.00プーラ
合計: 261.60プーラ(約5,495円)

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2005年9月14日(水)
再びカサネ

 ナタを出発。 『ケムケム号』は排気ガスの量が多いことを除けば、すこぶる調子が良い。 走っている途中、久しぶりにゾウの群れを発見。 久しぶりに見ると新鮮だ。

 今日は警察の検問所が2ヶ所あった。 1ヶ所は密猟取締り目的で、生肉・生乳を積んでいないかチェックされ、1ヶ所は殺菌目的。 車を降ろされ、靴の裏を消毒液に浸す。 『ケムケム号』の下半分にも、何やら得体の知れない白い液体をかけられた。 多分、野生動物に害のある病原菌を持ち込まないためだと思う。

 3時間半ちょっとでカサネ(Kasane)に到着。 3週間ぶりのカサネだ。 宿は前回と同じキャンプ場にして、食料や燃料を補充して明日のザンビア行きに備える。

 ここ数日間で一気に北上したから、プレトリアでだらだらしていた体にはキツイ・・・

今日の走行距離; 353.5km
今日の出費(2人分)
ディーゼル代: 331.00プーラ
テント設営代: 76.00プーラ
インターネット: 15.00プーラ
タバコ: 33.30プーラ
食費: 135.60プーラ
合計: 590.90プーラ(約12,410円)

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2005年9月15日(木)
罰金か、没収

 午前10時、キャンプ場を出発する。 キャンプ場から国境までは15kmほどの距離だ。

 前回、ジンバブエに入ったカズングラ(Kazungula)ではなく、カズングラ・フェリー(Kazungula Ferry)の方を通ってザンビアに入る。
 それぞれの国境は2kmほどしか離れていないが、前者は陸路、後者は川を越えるフェリーになる。 ボツワナからザンビアに抜ける国境はここ1ヶ所だけだ。

 ボツワナ側の出入国管理事務所で出国手続きをしていると、後ろのアラブ系3人組が声を掛けて来た。 日本語で「日本人ですか?」と。
 彼は南アフリカ人だが、奥さんが日本人で、今は宮城県岩沼市に住んでいるとのこと。 日本の外国人居住証明書と運転免許証も持っていた。 彼は日本で中古車を仕入れて、南アフリカに輸送、そこから陸路でザンビアまで商品(中古車)を運んでいる途中だそうだ。 今回はパジェロの中古を20万円で仕入れて、ザンビアのルサカで130万円で売るとのこと。

 日本から南アフリカまでの海上輸送費を教えてもらったが、仙台港からダーバンまで40フィート・コンテナで44万円と言っていた。 思っていたほど高くはないな。 次回、ランドクルーザーを買って、改造目的で南アフリカに海上輸送する場合になった時の参考にしよう。

 ボツワナ側は無事に出国手続きが終わり、フェリーの順番を待つ。 大型トレーラーが1台乗り込むと、ほとんどスペースが無くなり、『ケムケム号』が続くとそれで満杯。 他に大型トレーラーが5台に大型バスが1台待っていたから、彼らはかなりの時間待たされる羽目になるはず。

 ザンビア側の入国手続きに時間が掛かった。 ビザ代に25USドル払って入国スタンプをもらうまでは早かったが、税関で車両持込の書類を作成するのに手間が掛かる。 さらに警察で10ランドを支払わなければいけない。 余っていたナミビアドルで払ってやった。 インボイスを見ると、『Engineering Services Corp., Ltd.』という会社名が・・・ 支払い名目が全く分からないし、警察でお金を払うのにインボイスが民間企業というのも理解不能。

 さらに“Third-Party Insurance”(対人保険)に加入しなければいけないが、南アフリカで自動車保険には加入しているので、必要ないと思い無視することにした。

 消毒液で手を洗い、靴の裏を消毒し、『ケムケム号』も消毒液を掛けられて、無事ザンビア入国手続き完了。

 2時間も掛かった入国手続きから解放されて、ホッとしながら走っていると、警察の検問所が。
 止められて「対人保険証書を出せ」と言われる。 南アフリカの保険証書を出すが、「これは車両と搭乗者には保険が掛かっているが、ザンビア人をひき殺した場合の保証が明記されていないからダメだ」と言われた。
 警察官に連行されて、国境の警察署に戻る。 何をされるかと思ったら、「お前はザンビアの法律に違反したから、罰金70USドル(約7,700円)を払え」と言われた。
 嫌だねと、ごねたら「罰金を払うか、車没収」だと。 国境で対人保険に関して十分な説明が明記されていなかったから、南アフリカで加入した保険で十分だと思ったわけ。 国境まで通しておいて、いきなり検問で「ハイ、罰金」と言われても納得出来ない。
 ずっとごねていたら、その警察官の上司が出て来た。 超忙しそうにしていたその上司、俺が罰金に関して文句を言ったら、面倒臭そうに「保険代だけ払わせて、通せ」と捨て台詞のように言って仕事に戻って行った。
 上司のおかげで、無事罰金も払わず、『ケムケム号』も没収されずに済んだ。 俺の勝ち。 せっかく対人保険に入ったから、俺を連行した警察官でも轢いてみようかな。 そしたらその警察官も「ほら、強制的にでも加入して良かっただろ」と言ってくれるに違いない。

 結局、国境で3時間以上も時間を食った。 国境からビクトリア・フォールズの基点となる町リビングストーンまで出て、素通りしてT1号線で北上する。 今回の旅の最北端地点を更新中だ。

 今晩はチョマ(Choma)という町で泊まることにした。

今日の走行距離; 289.3km
今日の出費(2人分)
ビザ代: 50USドル
ボート代: 20USドル
保険料: 25USドル
警察: 10.00ナミビアドル
テント設営代: 44,000クワチャ
合計: 95USドル+10ナミビアドル+44,000クワチャ(約11,720円)

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2005年9月16日(金)
湖畔リゾート

 チョマの宿で、キャンプをしていたのはうちらだけだったが、部屋の方には他の1組が泊まっていた。 宿泊客は全部でこの2組だけだったが、なんと全員日本人だった。
 少し話したところによると、彼らは海外青年協力隊だそうで、1人は9ヶ月前までチョマにいて、今回は在任中に行ったことの経過を確認しに来ており、もう一人は現在チョマに赴任中。 何をやっているかは不明だが、間違いなくパタヤで遊んでいた隊員より大変なはず。
 現在、ザンビアには40〜50名の隊員がいるそうだ。

 首都ルサカに行く前に、カリバ湖に寄ることにした。
 カリバ湖とは、ジンバブエとザンビアの国境にあり、ザンベジ川中域に建設されたダムによって出来た人工湖で、長さ280km、幅20kmの世界屈指の大きさを誇る。
 琵琶湖の8倍の大きさだ。
 ちなみにビクトリア・フォールズはカリバ湖の上流に位置する。

 内陸国のジンバブエやザンビアにとって、カリバ湖は間違いなく海だ(写真)。 湖の周辺はリゾート地になっており、ジンバブエ側ではハイソな人たちが集まるらしい。
 俺もハイソなので、カリバ湖に行くことにした。 穴ぼこだらけの道路を通り、未舗装の洗濯板道路を通ってシナゾングウェ(Sinazongwe)に行く。

 宿は昨日泊まったところの系列で『Lake View』。 湖畔から湖を望むと、すぐ近くの中洲でカバが3頭寝そべっていた。 風で小波が立って気分はビーチリゾート♪ 久しぶりにゆっくりした。

 今日でケープタウンを発ってからちょうど2ヶ月が過ぎた。 2ヶ月目を数字でまとめて見ると、使ったお金の合計は343,660円。 最初の月と比べて、50%も増えている・・・ 内訳と、それぞれの全体に占める割合は、

◎自動車・燃料費&修理費=136,700円(40%)
◎テント設営代=40,655円(12%)
◎外食費=12,220円(3%)
◎食費=20,145円(6%)
◎レジャー費&国立公園=71,220円(21%)
◎その他雑費=62,720円(18%)

 ビクトリア・フォールズでのヘリコプター遊覧や、ボツワナでの国立公園代がかさんで出費が大きくなった。 ま、これと自動車関係の出費は必要経費だから仕方がないけど。

 走った距離は4,841.2km。 先月と比べて3分の2までペースは落ちている。

今日の走行距離; 110.7km
今日の出費(2人分)
食費: 9,200クワチャ
合計: 9,200クワチャ(約230円)

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2005年9月17日(土)
海外青年協力隊員

 カリバ湖で爆睡。 風が気持ちいいから幾らでも寝ていられそう。 でも、昨日の夜はカバの鳴き声がけっこう気になった。

 シナゾングウェを出発し、首都ルサカを目指す。 約280kmの道中は、山坂ありだが道は良かった。 途中、フナを売る人を多く見かけた。

 夕方4時半頃、ルサカに到着。 郊外からは高層ビルが見える大都会だったが、実際に市内に入ると廃れた感じがする不思議な首都だ。 宿はバックパッカーに有名な『Cha Cha Cha Guest House』にテントを張る。

 このゲストハウスの2軒隣りには、海外青年協力隊のドミトリーがあり、遊びに行ってみた。 ちょうどマラウィから来ている隊員もおり、合計11名で市内の中華レストランに夕食を食べに行く。 日本人大勢と会うのは、この旅でこれが初めてだ。 皆さん、柔道を教えていたり、サッカーを教えていたり、観光促進の仕事をしていたりと、色々だ。 俺がパタヤで遊んでいたSさん、M君を知っている人もいてビックリした。 世界は狭い。

 中華レストランの後は、ゲストハウスに場所を移して深夜まで飲んだ。 久しぶりにほろ酔いだ。 隊員の1名は酔い潰れてたけど。

今日の走行距離; 356.4km
今日の出費(2人分)
テント設営費: 44,000クワチャ
食費: 18,800クワチャ
タバコ: 6,000クワチャ
外食費: 75,000クワチャ
合計: 143,800クワチャ(約3,595円)

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2005年9月18日(日)
ヒマな日曜日

 この旅では、都市部に来るのは週末になることが多い。
 今回もルサカに着いたのは土曜日で、週末をルサカで過ごすことになってしまった。 週末は閉まっているところが多いので、することがない。 インターネット・カフェに行った以外は、ずっとゲストハウスでボケっとしていた。

 午前中と午後に、それぞれ別な協力隊員の人が遊びに来てくれて、おしゃべりをする。 ザンビア西部で海外青年協力隊のプロジェクトでコシヒカリを栽培しているらしく、ザンビア産コシヒカリが10kgで90,000クワチャ(約2,250円)で手に入るなど、いい情報を仕入れた。
 ちなみに今度の火曜日に鍋パーティーをすることになった。

 ザンビアを車で走っていて気付いたのだが、三菱の中古車が多い。 今まで行ったどこの国も、トヨタが圧倒的に多かったのだが、ザンビアだけは別だ。 日本から持って来た中古車なので、トラックやバスの横に『不二家』とか『アンドー塗装』とか『大崎中央高等学校』とか書いたままになっているのは愛嬌か? バスやトラックも三菱ふそう製だらけ。 三菱がザンビアでリコールしたとは思えないけど、大丈夫なんだろか? 巻き添えを食らうのは嫌だから、三菱の中古車とは車間距離をとって走ろっと。

 写真はヨハネスブルグの中心地Newtown。 ヒルブローよりまだ雰囲気はマシだった。

今日の走行距離; 12.1km
今日の出費(2人分)
タバコ: 8,500クワチャ
コーラ: 3,000クワチャ
インターネット: 3,700クワチャ
合計: 15,200クワチャ(約375円)





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