ゆずランドへようこそ

中東旅行日記


この日記は1週1ページで、最終更新日が一番下になります


現在地はどこなの?

<<前のページ | 次のページ>>
ダハブの夜景
2006年7月24日(月)
ケープタウンに戻る?

 首がやたらチクチクして目が覚めた。 起き上がってベッドを見ると、ちょうど首のところでアリが行列を作っていた。 さらに枕を裏返すとアリの大群が・・・
 しかも寝ている間にアリに噛まれたらしく、背中に2ヶ所、首に3ヶ所、大きな腫れが出来ていた。 痛痒い。
 この宿、アリ多過ぎ!! カイロで作ってもらったワカメおにぎりも、置いておいたらアリがビニール袋を噛み千切って中に侵入。 びっしり表面を覆っていて、捨てざるを得なくなった。 ワカメおにぎりを食うのを楽しみにしていたのに・・・

 暑いことにイライラしてきた。
 この際だから、どこか涼しい場所に逃避しちゃおうかな?と考えた。
 候補地は、イエメン・サナアと南ア・ケープタウン。
 しばらく涼しい場所で1〜2ヶ月時間を潰して、中東を周る時期をもう少しだけずらせば今よりは旅行し易くなるだろうし。
 サナアも魅力だが、この前行ったばかりだし、この際ケープタウンにでも遊びに行こうかな?と、心はケープタウンに飛んでしまった。
 ケープタウンに行ったら、アウトドア用品一式付き四駆をレンタルして、南ア国内をゆっくり周ってもいいかも知れん。 前回行ったセント・ルシアがかなり気に入っていて、セント・ルシアでのんびり過ごすのもありかも。
 思い立ったら、即行動! カイロ発ケープタウン行き航空券の値段を調べてみた。 往復で5万円台なら本気で考えちゃうぞ。

 ところが実際に調べてみてビックリ! 往復で1,700USドル(約20万円)もする・・・
 無理・・・20万円はさすがに無理・・・
 これは、暑かろうが寒かろうがさっさと移動せぇ!という神の思し召しなのか? 逃げるのに20万円必要という事実を理解してしまうと、意外にやる気が出てしまった。 暑かろうがヨルダン、シリアを北上してやる。

旅の出費(2人分)
食費: 17ポンド
ビール: 15ポンド
インターネット: 9ポンド
合計: 41ポンド(約820円)

ダハブの宿・アラスカキャンプ
2006年7月25日(火)
テロ予告

 数ヶ月前に、ダハブで爆弾テロがあり死者も出たことは何となく覚えていた。 そんなダハブで、また爆弾テロ予告でーす! 場所は前回と同じ橋のとこ。
 ちなみに今泊まっている宿は、橋の目と鼻の先。 まぁ、どーせ悪戯電話だろうけど、近づかないに越したことはない。 バリで最初にあった自動車爆弾テロ並みの威力だったら、宿にいても危ないかも知れないけど。

 イスラム原理主義というと、アフガニスタンのタリバンとか、ウサマ・ビンラーディン率いるアル・カイーダを思い浮かべるけど、実は元祖はエジプトらしいよ。
 イスラム原理主義の本家は、エジプトで生まれた『ムスリム同胞団』。 現在の団員は50万人とも言われてるらしい。 誤解がないように言っておくと、今の『ムスリム同胞団』は穏健路線に鞍替え済み。
 でも、『ムスリム同胞団』はエジプト以外のアラブ諸国にも支部を持っていて、パレスチナの『ハマス』とか、レバノンの『イスラム集団』とか、スーダンの『民族イスラム戦線』も元々は『ムスリム同胞団』の海外支部だったくらい。
 でも、分派の『ジハード団』とか『イスラム集団』とかは引き続きエジプトで武装闘争を展開中。
 そんなわけで、影響力、国際的人脈でみれば『ムスリム同胞団』は、世界最大のイスラム原理主義組織でしょー。

 ビーチでボケーっとしてたけど、今日のところは爆発なし。
 まぁ、イスラム圏なのに白人の姉ちゃんが露出度全開のビキニでウロウロしてたら、敬虔なイスラム教徒なら怒って当たり前だろうけど、俺まで巻き添えを食うのは勘弁。

 写真が、ダハブで泊まっている宿。

旅の出費(2人分)
食費: 8.5ポンド
外食代: 16ポンド
合計: 24.5ポンド(約490円)

カレー
2006年7月26日(水)
恋の町

 ダハブが恋の町って言うから楽しみにやって来たのに、ダハブにいる女ってブスばっかりじゃねー? という話をビールを飲みながら野郎共でした。
 白人のお姉ちゃんの中ではたまーにカワイイ子を見かけるものの、日本人・韓国人の中では皆無。 「得意技は大外刈りです、オッス!」みたいな人は何人かいる程度。 「一緒に寝技の練習しませんか?」とは口が裂けても言えない・・・

 そもそも1人でバックパックを背負って旅行している女に期待する方が間違ってるんじゃないか?とも思うんだけど。 大体、変チクリンな国を1人で旅行してる女って『男がいなくてもやっていけるよ、オホホホ!』的オーラを出してるから色気ない人多いしね。

 女だけではない。 野郎の方も変な奴が多いけどね。
 イガグリから生まれた栗太郎!みたいな顔して『俺ってこんなにモテる』という自慢話を延々とするブサイクとか。 それって・・・勘違いじゃね?と思ったが、あまりに自信たっぷりに話しているので可哀相。

 30代後半の独身男性で、体格はかなり太め。 そんな彼が常時持ち歩いているのは、パンダのぬいぐるみ。 名前も付けているそうです。 性別はメスだそうです。 よくパンダに話し掛けているそうです。
 そんな彼の名は『パンダさん』。 実際に話しをすると、いい人らしい。

 30代後半の独身男性で、体格は大きめ。 ドミトリーで毎日筋トレをする自称ボディービルダー。 でも見た目はお腹はぷっくり出たチョコボール向井。 あまりの尊大な態度に、アッと言う間に宿の全員に嫌われ、全員からシカトされる羽目に。
 そんな彼は、皆が構ってくれないので、宿に新しい旅行者が入ってくると捕まえて、筋肉ネタと自分の自慢話を披露。 新しい旅行者も、最初は勝手が分からず相手にするものの、どんな人か分かってくるとシカト。
 そんな彼は自称『ヨン様』。

 本日のシェア飯は、日本のカレーライス(写真)。

旅の出費(2人分)
食費: 19.5ポンド
ビール: 15ポンド
外食代: 16ポンド
合計: 50.5ポンド(約1,010円)

ダハブの海
2006年7月27日(木)
俺はモテモテ

 イメージしていたのと違って、ダハブには砂浜がない。 海岸から直ぐに珊瑚があるので、皆シュノーケリングやスキューバダイビングをしている。
 ちなみに俺はと言うと、もうじきダハブに来て1週間が経とうとしているのに、まだ1回も海に入っていない。 毎日昼間っからビールに走ってます。
 まぁ、直に海でチャプチャプします。

 今日も栗太郎みたいな顔した『モテモテ君』は絶好調。 栗太郎と言うと分かり辛いか・・・畑から収穫されたてのジャガイモの方がいいかな?
 彼の質問は「彼女いる?」とかではなく、「日本に何人女を待たせてる?」だからね、いきなり。 出たー、自慢入りまーす!
 これが男前だったらタダの嫌味以外の何物でもないんだけど、彼の場合はジャガイモだから・・・ もっといじってみたい、1時間限定で。 1時間以上かまってたらイライラして殴りそうだから、時間を決めておかないと。
 今日は皆でモテモテ君ネタで盛り上がって1日が終了した。

旅の出費(2人分)
食費: 15.5ポンド
ビール: 15ポンド
合計: 30.5ポンド(約610円)

ダハブのレストラン
2006年7月28日(金)
君はガツガツ

 今日は昼頃に起きて、ビールを飲みに行って、皆と『モテモテ君』の本日の動向報告会をした後は、シナイ山ツアーに申し込んだ。

 シナイ山は旧約聖書に出てくる山で、モーセが神から十戒を授かった場所で有名。
 十戒は、『盗んではならない』とか『姦淫を犯してはならない』とか『殺してはならない』とか『隣人の財産や妻を欲してはならない』とかの10カ条から成る律法のこと。
 シナイ山の標高は2285m。 十戒マニアとしては登るしかないでしょ?

 本日の『モテモテ君』の動向。
 「君、まだ女にガツガツしてるの?」 はい、来ましたー自慢! これ、翻訳すると『俺なんて散々女遊びしてきたから今は落ち着いたけど、君はまだガツガツしてるわけ?』という意味のことを、上から見下ろして言ったわけなんですねー。 俺は女遊びの達人だ、ということをアピールしたかった模様。
 さらに「この前、アラスカ・キャンプに泊まっている日本人のカワイイ子と2人で朝日を見に行ってさー」 ん?自慢か、コレ? しかも俺もアラスカ・キャンプに泊まってるけど、カワイイ子なんて見たことないぞ・・・
 よくよく聞いていくと、その“カワイイ子”は俺の友達の友達であることが判明。 本人は既にダハブを出てしまっていたので、“カワイイ子”を直接知る人にインタビューをしてみましょう。
 「友達ってカワイイの?」
 『友達だからノーコメント』
 「それはブスってことで良いんだな!」
 『ノーコメント』
 そんなわけで、『モテモテ君』が言う“カワイイ子”は世間様一般で言う“ブス”であることが判明。
 さらに、その時の状況を知るべく女の子に確認メールを送る。 『モテモテ君』が朝日を見ている時に、その女の子が近くを歩いていただけかも知れんからな。

 しっかし、暇だなー俺ら・・・

旅の出費(2人分)
食費: 9.5ポンド
ビール: 15ポンド
外食代: 30ポンド
シナイ山ツアー: 100ポンド
合計: 154.5ポンド(約3,100円)

シナイ山からの眺め
2006年7月29日(土)
山登り大好き

 徹夜で一睡もせずに暗闇の中を山登り。
 下山の時は、眠過ぎて意識がちょっと飛び気味で、夢遊病者のように3,700段の階段をフラフラになりながら下る。

 シナイ山ツアーは、夜中11時にダハブを出発。
 ツアーと言っても、往復の移動だけ。 約2時間掛けてシナイ山に行き、夜中に登って朝日が昇るのを待ち、日の出後に下山してまた2時間掛けてダハブに戻ってくる。

 シナイ山の麓に着いたのは、真夜中1時過ぎ。
 真っ暗な山道を懐中電灯で照らしながら登る。 他にも欧米人の観光客がウジャウジャいるので、道に迷うことはない。
 道の途中にはラクダとおっさんが登山客を待ち構えている。 こっちがハァハァいって登っているのに、「ラクダ乗る?」と話しかけてくるとイライラする。 白人のデブな登山客で、バテてゼェゼェいってるような人を見付けると、彼らはラクダを連れながら『カモを見付けた!』とばかりにデブと並んで歩き出す。 それがまた超邪魔でやんの! ラクダがデカいから、狭い山道とかで一緒に歩かれるとうっとおしいんだよね。 しかもラクダとデブで並ばれると追い越せないし。 しかたなく後ろを歩いていると、ラクダがオナラしたりして最悪。

 3時間歩いて膝をカクカクさせながら頂上に着く。
 それがまた超寒いでやんの! 前日に、同じ宿の日本人でシナイ山に登った人がいて、彼がTシャツ・半ズボンで登って「頂上も腕が寒かったくらいっす」とか言っていたのをちょっと信用してしまって、完全武装で来なかったのが痛い。
 しかも問題は、日が昇る時間までまだ2時間もあるということ。 するとエジプト人が近づいて来て、「マットと毛布をそれぞれ10ポンド(約200円)で借りないか?」と商売を始める。 山を登っている途中はラクダの客引き、登り着くとマットと毛布の客引きで、シナイ山にいる間は客引きから逃れられないらしい。

 マットも毛布も借りず、寒風が吹く中で日の出を待つ。
 6時前に徐々に空が白みはじめ、地平線が赤く染まりだした。 そして日の出!!
 ・・・わざわざヒィヒィ言いながら登ったけど、別にその価値がある日の出じゃねーけどな。 白人とかは賛美歌を歌ったり、十字を切りながら朝日を拝んでたけど、俺は日本人だし。
 無駄にしんどい。

 下山は階段で。 3,700段以上ある階段。
 もー、足がヘロヘロで半笑いだったね。 途中、ビーチサンダルを履いた白人のお姉さんが泣きながら下山してたのを見た。 ちょっと山をナメ過ぎ! 他に、厚底サンダルで来た女、なぜか上半身裸の男などを見た。 上半身裸の男は、登り下り・山頂で待機中の時も裸だった。

 結論、もうシナイ山は二度と登らん!

旅の出費(2人分)
雑費: 2ポンド
食費: 12.5ポンド
ビール: 15ポンド
合計: 29.5ポンド(約590円)

聖カテリーヌ教会から見上げたシナイ山
2006年7月30日(日)
延泊決定

 明日にはヨルダンに移動するぞ!と、宿代を払って荷物の整理をする。
 ダハブには既に1週間以上滞在しているのに、海に一度も入っていない。 ダイバー憧れの紅海で、1週間以上滞在しながら一度も海に入らないのも、それはそれでありかな?と開き直っての出発。
 そしたら、「勿体無い!」と説教された。 散々、ダハブの海の良さを営業トークされ、すっかり洗脳されてしまった。 じゃぁー・・・1回くらいは海の中を覗いて見ますか。
 そんなわけで、滞在延長決定。

 本日は足が筋肉痛の為、何も出来ず。 ビールを飲みに行く時も、ロボみたいな歩き方でヨタヨタ。

 写真は、シナイ山を下から見上げたショット。

旅の出費(2人分)
雑費: 2ポンド
食費: 11.5ポンド
ビール: 22ポンド
外食代: 16ポンド
インターネット: 12ポンド
宿代(8泊分): 160ポンド
合計: 223.5ポンド(約4,480円)





  Copyright © 2004- Yuzurand All Rights Reserved