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アフリカ大陸縦断旅行日記


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現在地はどこなの?

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2006年4月24日(月)
コンダクター

 またまた移動でーす。 わずか1日の観光を終え、ラリベラからアジス・アベバに戻るべく、早朝のバスに乗り込む。
 乗り込んだバス、ラリベラに来る時にアジスから乗ったバスと一緒だった。 どおりで運ちゃんやコンダクターたちが馴れ馴れしいと思った。

 さて、コンダクターとは何者?
 ここで役立たない情報を一つ伝授。
 アフリカでは、トヨタのワゴン車『ハイエース』を使ったミニバスという乗り物が庶民の足になっている。 ミニバスの呼び名は、国によって『タクシー』だったり、『ダラダラ』(タンザニア)だったり、『マタトゥ』(ケニア)だったり、『コンビ』だったり、『トロトロ』(ガーナ)だったりするが、基本的に同じ乗り物だ。 ナメてる名前が若干あるのが気になるが、この際は突っ込まなくていい。
 そして、どの国のミニバスも必ず運転手の他に、集金&窓から身を乗り出して行き先を叫んでいるお兄さんの2人1チームになって運行している。 ケープタウンのミニバスのお兄さんは窓から「ケプチューン(訳:ケープタウン)」と叫んでいる。
 しかーし、所変われば習慣も変わる。
 南アでは、ミニバスを降りたい時は大声で「Thank you, driver!!」と叫ぶ。
 スワヒリ語圏に入ると、ドライバーは“ドライバー”で一緒だが、集金のお兄さんにも“コンダクター”という素敵な呼称が付けられる。 やっぱ名前を付けてもらうと、仕事にやる気が出るだろうね?
 ビビったのが、ウガンダ。 ウガンダ全国ではなかったが、とある田舎町ではドライバーは“パイロット”と呼ばれていた・・・ なんか、だせー!! だって通常ミニバスの運ちゃんって、「お前はラリー選手気取りか?!」って突っ込みたくなるような頭悪い奴がやってるんだぜ!?それなのにパイロットって・・・プププ。
 タンザニアで、ミニバスを降りようと「Thank you, driver!!」と言っても、『何を感謝してるんだ?』と通じない。 南アでドライバーに「パイロット!」と呼び掛けても、無視されるのがオチだ。 ウガンダで、「トロトロに乗りたい」と言っても馬鹿扱いされる。
 しかし、ドライバーの呼び方はいいとして、集金のお兄ちゃんにも呼称があるのは便利だ。 エチオピアで“コンダクター”などと言っても通じないが、俺はバスでもミニバスでも“コンダクター”呼ばわりしている。
 今日のバスのコンダクター2人も、俺らと一緒に旅行するのは合計3日目に入るので「おい、コンダクター!」と呼べばニコニコ反応するまでに成長した。 今後、スワヒリ語圏以外でも“コンダクター”という呼称を広めようと画策している。

 今日はウェルディヤ(Weldiya)という町で1泊。 明日にはアジス・アベバに到着(のはず)。
 最近、やけに肉を食ってないと思ったら、宗教的な理由で肉がなかったことが判明した。 昨日のイースター明けから肉も解禁になり、ようやく肉が食えるようになった。 町のあちこちでヤギの断末魔を聞くと、「夕食はヤギかな?」と胃袋が反応する。
 そんな訳で、夕食はミートソース・スパゲティ。

 写真は、聖ギオルギス教会の全景。

旅の出費
外食代: 25ビル
宿代(1泊分): 20ビル
合計: 45ビル(約600円)

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2006年4月25日(火)
牛乳瓶底メガネ親父

 マジでうぜー、エチオピアのバス!! 今日の移動時間、14時間・・・ しかも、今日中にアジス・アベバに到着出来ず、手前のシェノ(Sheno)という集落で1泊する羽目に。
 ラリベラからアジスって、たったの500kmちょっとなのに、何で20時間以上も掛かってるのか理解不能。

 今朝も早朝4時半に起きてバスに乗り込んだ。
 相変わらず山越え、谷越え、アジスを目指す(写真)。 途中からキレイな舗装道路になるのだが、俺らが乗ったバスは遅ぇー!! ちんたら走りやがって、本来は時間を稼げるところで稼げない。 結局、日が暮れてしまった。
 日が暮れた後の問題は、バスのライトが点かないこと・・・ 街灯もない真っ暗な道をライトなしで走行するのは、乗っている方が怖い。 結局、アジスからわずか(!)130km手前のシェノで1泊する羽目になった。
 同じバスに乗っていたジブチ在住のフランス人と一緒に、アジス行きの車をヒッチしようとするが、胡散臭い奴らがワラワラ集まって来て、勝手に値段交渉の仲介をしてくる。 長距離移動で疲れていたのと、バスが予定通りじゃないことにムカついていたこともあり、もうどいつもこいつもうぜー!!

 結局、大人しくシェノで1泊することにした。
 シェノで泊まることにした宿の親父は、コントでしか見たことがないような、恐ろしいぶ厚さの牛乳瓶底メガネを掛けている。 だから、顔がかなりマヌケ。 絶対におかしいって、そのメガネ!! 面と向かうと、目の大きさが3倍くらい大きくなって見えるもん。 間違いなく笑いを取ろうとしているから、そんなメガネを掛けてるんだ。
 「そのメガネ、カッコいいねー」と振ると、『そう?』とまんざらでもない様子。 バーカ、お世辞を真に受けてるんじゃねーよ。
 その親父が、メガネの褒め言葉で嬉しくなったのか?絡んできた。 アフリカの貧困問題について、日本のテクノロジーについて、宗教についてと幅広く。
 俺って控え目な人間だから、控え目な発言をしていたら、親父に火を点けてしまったようで、それに深夜まで応戦する羽目になった俺は移動の疲れも手伝ってヘロヘロ。 実は一昨日から38度近い熱があって、まだ37度前半の熱があるのに、今晩で悪化した・・・ ミラクルや、フランス人など、途中で部屋に戻って行っちゃったからな。

 どんな話をしたか?と言うと、「エチオピア人って、アフリカで唯一植民地になったことがないとか、唯一独自の文字を持っているとか、優れた歴史と文明があることをプライドにしているけど、金に関してはプライドがないタダの乞食」、「メイド・イン・ジャパン製品って自慢してるけど、そんなブランド見たことも聞いたこともねーから、中国製のインチキ」、「ジーザス・クライスト、ジーザス・クライストって言うけど、聖書では争いを戒めてるのに、戦争ばっかりやってるんだったら教義違反で信者とは言わない」
 結果、ガラガラ声になった。

旅の出費
外食代: 25.5ビル
宿代(1泊分): 15ビル
合計: 40.5ビル(約540円)

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2006年4月26日(水)
再会

 ラリベラを出発して3日目。 今日の移動は短いのでいいのだが、短かろうが長かろうが朝だけは一緒で早い。 そして、それが俺は許せん!
 3日連続の早朝4時半起きでバスに乗り込む。 途中パンクしたりしたが、アジス・アベバには3時間半ほどで到着した。 こんなに近いんだから、バスのライトさえ点けば昨日の内に来れてたのに。

 今日はここからがハード。
 『タイトゥ・ホテル』にチェックインし、そのまま荷物を置いただけで日本大使館に行く。 発行依頼をしていたジプチ大使館宛レターはきちんと出来ていた。
 そしてそれを持ってジプチ大使館に行き、観光ビザを申請する。 料金は30USドル(ドル払いのみ)で、明日の発行。 これで、やらなければいけない事は全部片付いた。

 アジス到着祝いを兼ねて、再び韓国レストラン『Rain Bow』で昼食。 今回はミラクルも一緒で、彼はナイロビを出て以来初のアジア食。 俺はカツ丼(写真)と、焼肉と、味噌汁を頼んで、結局食べ切れなくなり焼肉を残した・・・

 な、なんと宿で藤さんと再会! 藤さんは、ナイロビ『New Kenya Lodge』の料理大将だ。 彼は俺らより先にナイロビを出たのだが、寄り道をせずに真直ぐアジス・アベバに向かったのに、到着したのは今日。 ナイロビからアジスまでチャリで26日間掛かったそうだ。 間違いなくマゾだね。
 バスやトラックで移動する俺とミラクルと違い、自転車で旅行している藤さんの方が遥かに現地人との接点は多い。 そんな藤さんに聞いてみました、「エチオピアはどーですか?」。
 石を投げてくるらしいです。 さらに、走っている自転車のスポークに棒を突っ込もうとする馬鹿もいるらしい。 アフリカを2年以上もチャリで旅行している藤さんの中でも、エチオピアのうざさは上位にランクインされるそうだ。

 再会を祝して、近くのレストランで生ビールを飲む。 生ビールが中ジョッキで、わずか1.5ビル(約20円)! しかも高地だから酒のまわりが早いから安上がり!! Wでお得。

旅の出費
外食代: 120.5ビル
ミニバス: 3.4ビル
雑費: 3ビル
宿代(2泊分): 46ビル
インターネット: 28.6ビル
ジプチ・ビザ代: 30USドル
合計: 30USD+201.5B(約6,160円)

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2006年4月27日(木)
ボンバーマン

 久しぶりにゆっくり寝たー!!
 10時くらいにダラダラ起きて、皆と『ホテル・アフリカ』のレストランで毎週木曜日にだけあるビュッフェを食べに行くが、実際に行ってみると結婚式で貸し切られていて中止。 仕方がないので、2日連続の韓国レストラン『Rain Bow』。

 ジブチ大使館で無事ビザを取得済みのパスポートを返してもらう。 これで、エチオピアからバスか列車でジブチに行って、後は船でイエメンに渡るだけ。 アジスからジブチまでは2日で行ける。

 夜は部屋で『ボンバーマン』大会。 移動しなくても済む日々は楽ちん!!

 写真は、エチオピア人からミラクルへの苦情に対応する俺。

旅の出費
外食代: 90ビル
ミニバス代: 3.75ビル
合計: 93.75ビル(約1,260円)

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2006年4月28日(金)
小林ひとみ

 『Top View Cafe』でカプチーノを飲みながら、アジス市内を展望(写真)。 しょぼいね、アジス。

 今日は1日ものすごい大雨が降っていたので、インターネットに行った以外は引きこもり。 部屋で3人でゲームをしていた。
 パソコン内に、ファミコン、スーパーファミコン、ゲームボーイのゲーム3,000本が入っているが、

 『大工の源さん』(ファミコン)
 『魂斗羅』(ファミコン)
 『沙羅曼蛇』(ファミコン)
 『ドッジ弾平』(ファミコン)
 『高橋名人の冒険島』(ファミコン)
 『魔界村』(ファミコン)
 と言った小学生低学年の時に遊んだ懐かしいゲームから、

 『かってにシロクマ』(ファミコン)
 『小林ひとみのホールドアップ』(ファミコン)
 『寺尾のどすこい大相撲』(ファミコン)
 『中山美穂のトキメキハイスクール』(ファミコン)
 と言った意味不明のゲームまで沢山ある。

 小林ひとみって、誰? ちなみに『小林ひとみのホールドアップ』は、半端じゃなくクソゲーです。

旅の出費
宿代(1泊分): 23ビル
クリーニング: 28.75ビル
外食代: 34.5ビル
インターネット: 24ビル
合計: 110.25ビル(約1,480円)

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2006年4月29日(土)
酢豚と温泉

 昼に、同じ宿の日本人旅行者6人と一緒に、中華レストラン『中国大飯店』に行く。
 宿から歩いて行ったのだが、途中からドシャ降りの大雨になり、雨宿りしながらようやく辿り着く。
 酢豚や、麻婆豆腐、鶏肉とピーナッツの炒め物、野菜炒めなどを頼み、後は各自炒飯や焼きそばと、ワンタン・スープなどを頼んだ。 アジスにいると食生活が豊かで非常によろしい。
 味も美味しかったし、ビールも飲んで気持ちよく帰れるはずだったのだが、支払いの段階で一悶着。
 請求書に載っているビールの本数が、どんなに数えても1本多い。 たかだかビール1本ごときの話だが、飲んでいないものは飲んでいないので、「訂正してくれ」と言うとそこから延々と言い合いになった。

 [店の言い分]: 飲み物担当のウェイターが帰ってしまったから、間違っているかどうかは私の知ったことではない。 お会計に書いてあるんだから、その通り全額払うべきだ。 その上で、文句があるなら夕方でも明日でも店にもう1回来い。 『これは我々の問題ではない、あなた達の問題だ』
 [こっちの言い分]: お会計のビールの本数が間違っているのは店の問題。 飲み物担当のウェイターが帰ろうが、うちらとは関係がないこと。 どうしても信用出来ないなら、帰ったウェイターを呼び戻せ。 『なぜこれがうちらの問題なのか意味分からん。 勘定ミスは店の問題。』

 問題は、店の店員がチームとして動いていないから、“他の店員がミスをしていようと、その人がいなかったら自分の知ったことではない”と思っていることと、客を客と思っていないこと。
 『とりあえず金は全額払って、文句があるなら明日もう1回店に来い』って、はぁ〜??!ナメてんな。 逆に、お前らが文句あるならホテルに来い。 と、ビール1本分の金額を引いた代金を払った。
 そうすると、「なぜ全額払わない?!」と怒りながら言う。 だから〜、あんた馬鹿?? お話しにならんと、無視して店を出て来た。
 これを、アフリカ的と言います。 口喧嘩をしても、問題になっているポイントがずれていて、幼稚園生か小学生と喧嘩しているみたいで、いとアホらし。

 後味の悪かった昼食は忘れて、温泉に入りに行こう!と、『Filwoha H, Spa Service Enterprise』に行く。
 ここはアジス・アベバ市内のど真ん中にある温泉。 ホテルなのだが、温泉のみの日帰り客もウェルカム。
 1等から3等まで分かれているが、もちろん1等。 だって、1等でもたったの12ビル(約160円)で個室の浴槽に45分も入れる。
 週末ということで若干待たされたが、一緒に行った4人全員がそれぞれ個室に入ることが出来た。 個室の他に、浴槽が2つあるファミリー向けもある。
 個室はこんな感じ(写真)。 必ず前に使った人が出てきた後は掃除をするし、バスタオルと石鹸も付いてくる。 そして、何が1番かと言うと湯量。 蛇口をひねると、これでもかっ!という位いっぱいお湯が出てくる。 贅沢なお湯の使い方をしても全然大丈夫。
 ちょっとヌルヌルしたお湯感で、肌がツルツルになった。 これは間違いなく温泉!
 アジスに行ったら温泉、これで決まり。

 夜は、皆でビールを飲んで、その後部屋で夜通しおしゃべり。 結局ベッドに入ったのって、朝6時・・・・

旅の出費
宿代(2泊分): 46ビル
うがい薬: 6.25ビル
温泉: 12ビル
外食代: 103ビル
飲み代: 20ビル
ミニバス代: 1ビル
合計: 188.25ビル(約2,530円)

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2006年4月30日(日)
ラジオ

 本日は何にもしてない。
 ビールを飲んだ以外に、覚えていることがない。
 あっ、NHKのラジオ短波の『地球』なんとかって番組に、藤さんが出演してるというので、皆でラジオを聴いた。 世界を旅行している日本人に、電話で生出演してもらったり、メールで送った現状を読まれたりするコーナー(名前忘れた)に、藤さんは“アフリカを自転車で旅行している藤暁之さん”として定期出演している。
 そのコーナー以外にも、『あなたは、個人旅行派? それとも団体旅行派?』という特集をやっていた。
 俺、団体旅行派。

 夜は、部屋で他の日本人旅行者と深夜2時半までおしゃべり。 眠い・・・

 写真は、アジス・アベバの宿『タイトゥ・ホテル』。 エチオピアで一番歴史の古いホテルで、今年の9月で100周年。 でも、100周年記念式典はない(らしい)。

旅の出費
外食代: 57ビル
飲み代: 12ビル
合計: 69ビル(約930円)





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