早く首都アジス・アベバに行きたい!! もう田舎はうんざりしてきた。 55時間のローリーの旅が終わった後も、エチオピア南部はハードな旅が続く。
まず、宿はシャワーが出ない。 水浴びはバケツ1杯の水だから、体と髪をきちんと洗えない。 もちろん洗濯など出来るような状況ではないから、鬼のような汚れ方だ。 せっかくナイロビで洗ったジーンズも、叩けば埃が出る。 ミラクルの時代錯誤甚だしいケミカルウォッシュの白いジーンズも、これまた時代錯誤甚だしいブラックシーンズになっている。 俺のTシャツなど、乞食のような色をしていて我ながら恐怖する。 どうせまた汚れるのが分かってるから、新しいTシャツを着るのも勿体無いので、乞食状態のままアジスアベバまで頑張って、アジスで捨てる。 ホント、埃で恐ろしい色してるもん・・・ ちなみに、俺って日本に電車に乗る時に、ハンカチがないと手すりが握れない人。
さらに、移動が辛い。 今日のヤベロ→コンソ(Konso)間も、バスが走っていないのでトラックの荷台に乗って移動する。 2tトラックの荷台に、人間40人弱+荷物テンコ盛りという(冗談抜きで)難民トラック状態で、山越え、谷越え、川底を越える。
ホントは、エチオピア人と触れ合いたくない。 ここで言う“触れ合い”とは、実際に肌と肌の触れ合い。 なぜか?と言うと、ノミとかシラミがうつるから。 バスで隣同士の席になっただけでも、虫をうつされた人がいるくらいだから、服と服と擦れ合うのも嫌だと思っていた。 でもさ、難民トラックってギュウギュウ詰めだから、思いっきり触れ合わざるを得ない(号泣)
そんな状態で、埃煙をモウモウとあげながらトラックは走る。 あまりの埃に、目を開けておくだけでも辛い。
ナイロビで、高い金出してバックパック・カバーを買って大正解!!
マジで都会に戻りたーい!! 一応、裸族が南部エチオピアのハイライトだから、さっさと裸族を見て速攻アジス・アベバに脱出だ。 シャワーを頭から思いっきり浴びてー、洗濯をしてー、24時間電気が使い放題でー、と楽しみは増える一方だ。 こんな事が楽しみに思えてしまう今の状況なんて、クソッタレだ。
コンソも、人が相当うざいと言う噂を聞いていたが、実際に来てみれば全然普通。 そもそもアフリカってどこも人がうざいから、“普通”のレベルが低いんだけどね。
どんな程度か?と言うと、歩いていると突然目の前に飛び出してきて、カンフーの真似をしながら「カモン、カモン」と挑発してきたりとか、歩いていると絶えず誰かに「You,
You, Fuck you」と言われ続けるとか、呼び掛けが「イエロー」とか「チンク(中国人への侮蔑語)」だったりとか。
日本の馬鹿人権派とかって、『ちび黒サンボ』の例でも分かる通り、黒人を“被差別者”だと思ってるでしょ? ジャップの分際で何も知らねーな。 アフリカに来てみたら分かるけど、黒人の黄色人種(特に中国人)への侮蔑感情はホント醜い。 アジアの中で、イエロー同士で「チョン公」とか「チョッパリ」とか言い合ってる間に、世界では黄色は白んぼからも黒んぼからも差別されているというのに。
写真は、噂のインジェラ。 ちゃんとゲロ味してます。
旅の出費;
トラック代(ヤベロ→コンソ): 15ビル
外食代: 19.5ビル
ビール: 13ビル
宿代(1泊分): 25ビル
合計: 72.5ビル(約960円)
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