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アジア横断シルクロード日記


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現在地はどこなの?

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アリシェル・ナヴォイー名称劇場の碑文
2007年6月18日(月)
また新たな問題が・・・

 ビザ切れまで、あと2日。

 午前中にカザフスタン大使館に行って、観光ビザの申請をする。
 予定では今日中にビザを受け取って、明日はボケーっとして、明後日にタシュケントからわずか25kmの所にある国境を越えてカザフスタン入り。 我ながら素晴らしい行動計画だ。
 大使館の窓口で、「観光ビザを申請したいんですけど」と申し出ると、『インビテーション(招待状)は?』と聞かれた。 日本人だけインビテーションは必要ないはずなんだけどね。 ところが、『1ヶ月前からルールが変わった』などと来た。 そんなはずはないのだが、ここの大使館だけがそういうことになったのだろう。
 あまり強く交渉しても、旧共産国家の大使館で事態が好転するとは思えない。 何度も確認したが、どうやら在タシュケント・カザフスタン大使館ではビザ申請にインビテーションが必須らしい。
 しょーがない、諦めるか・・・

 ということで、日本人はビザが要らないキルギスタンに逃げるしかなくなったようだ。
 実は、ウズベキスタンは周辺国との政治関係が悪く、隣接するどこの国とも直通交通機関というものがない。 国境まで行って、歩いて国境を越えて、別なバスやタクシーに乗り換えるしかない。 そんなわけで、ウズベキスタンからの国境越えは面倒なのだ。
 地図を見ると、タシュケントからフェルガナ盆地という地域を抜けてキルギスタンに抜けられる。 ところが、国内移動にも関わらずタシュケントからフェルガナまでのバスはなく、乗合タクシーかダマス(軽タイプの乗り物)しかない。 列車もあるんだけど、週1便のうえ、タジキスタン領を通過するのでタジキスタンのビザが要る。
 1日でキルギスタンまで抜けられるか?分からないけど、いきなり明日に移動はしたくないのでビザ切れ当日に頑張ってキルギスタンを目指すことにした。

 タシュケントの中心地に行って、ナヴォイー記念オペラ・バレエ劇場を見てきた。
 実はこの建物の壁にはある碑文がある。
 そこには、『1945年から1946年にかけて極東から強制移送された数百名の日本国民が、このアリシェル・ナヴォイー名称劇場の建設に参加し、その完成に貢献した』(写真)と書かれている。
 スターリンに連れ去られた日本人抑留者が、こんな場所でこんな建物を造っていたとはね。 こんなクソ暑い中での肉体労働は酷だったろうな。

 よく日本では朝鮮人が日本で強制労働させられたって裁判を起こして話題になることがあるけど、日本人が旧ソビエトで強制労働させらたのは問題じゃないのかね?
 敗者は何をやっても悪で、勝者は何をやっても善という概念に当の日本人すら丸め込まれて、負け犬根性が染み付いちゃって、「勝者が行なった戦争犯罪には触れないでおこう」みたいな感じなのかしら?

旅の出費
食費: 600スム
トラム: 400スム
タバコ: 800スム
ビール: 1,600スム
インターネット: 1,600スム
宿代(2泊分): 14,000スム
合計: 19,000スム(約1,740円)

タシュケントで最も活気ある通り『ブロードウェイ』
2007年6月19日(火)
大都会タシュケント

 ビザ切れまで、あと1日。

 本当は、今日にでも国境近くまで移動しておいた方が良いのだろうが、移動したい気分じゃないからビザ切れ当日に気合を入れて移動します。
 1日あれば充分でしょう、多分。

 ぎりぎりまで滞在することにしたタシュケントだが、特に見る所もない暇な町だ。
 今日も、タシュケントで最も賑わっているとされる『ブロードウェイ』という歩行者天国に行った。 通りの名前だけは、小生意気に立派である。
 ところが、写真を見てほしい。
 ど、どこが賑わってるんですか?! ガラガラじゃないですか! 着いた瞬間に飽きてしまう“なんちゃって繁華街”であった。 間違いなく、バザールに行った方が人は沢山いる。 ちなみに、人だけではなくお店もわずかに数軒あるのみだった。

 ブロードウェイの近くでリーバイス・ショップを見付けたので入ってみた。 リーバイスがある点だけは、都会としての面目を守っているようである。
 客が1人もいない店内。 そのくせ、店員だけは無駄に多く邪魔。
 え〜っと、とりあえず海水パンツでも見てみようかな? どれどれ、お値段は・・・87,500スム?! 金額が大きくて直ぐに暗算出来なかったが、8,000円以上するぞ!
 海パンごときで8,000円って、どれだけ凄い機能が付いているんですか?!
 多分、ウズベキスタンの最新テクノロジーを駆使した『自動はみチン防止装置』とか付いてるから高いんだと思う。 試着してないから未確認だけど。
 この感じでいくと、ジーンズの値段は8万円くらいはしそうである。 恐ろしくなり、値段すら見ずに出てきてしまった。

 暇なくせに、クソ暑いし、スーパーマーケットに行ってダラダラと涼むしかない。
 基本的には、陽が登り始めたら暑いのだが、午後3時頃の暑さは別次元である。 とろけるチーズのように、グニャグニャ〜となるしかない。 この時間帯の外出は避けた方が無難そうだ。
 そうなると、ビールに走るしか残された道はない。

旅の出費
食費: 2,680スム
ビール: 800スム
地下鉄: 400スム
外食代: 1,050スム
合計: 4,930スム(約450円)

カラマット・アパの若かりし頃
2007年6月20日(水)
キルギスタン入り

 今日でウズベキスタンのビザが切れる!ってことで、俺にとって“〜スタン”3カ国目になる『キルギス共和国』にやって来た。 正式名称は〜スタンじゃないけど、元々ここは“キルギスタン”という名前だったし、今でもキルギスタンの方が普通に通じる。
 今回、キルギスタンに来たことは今までの国とは別の重大な意味を持つ。 今回、ついに中国と国境を接する国にやって来た。 日本も中国の隣りにあるということはつまり、キルギスタンに来た=日本に辿り着いたも同然なのだ。

 キルギスタンとは、どんな国か?
 ATMがある国! ついに待ち焦がれていたATMがある国にやって来たぞ。 今日も国境越えの時に、税関で所持金を申告しなければならないのだが、『あまり少ないと格好悪いかな?』と思って、実際に持っているよりも2倍多く申告したのだが、それでも少なかったようで、怪しまれてしまった。
 しかーし、そんな杞憂も今日まで! 今日からはATMからお金をジャンジャン下ろして、ジャンジャン使える・・・かも?

 そして、ウズベキスタンから入ってきて(当たり前だけど)通貨名が変わりました。
 スムからソムに・・・
 こ、これは天と地ほどの違いですよ!
 「スムを10回言って下さい」
 スム、スム、スム、スム・・・・・
 「キルギスタンの通貨単位は?」

 昔、↑こんなゲームが微妙に流行った気がする。
 なんか「ヒジを10回言って下さい」とか命令されて、従って10回繰り返すと、そいつがヒザを指差して「ここは?」とか聞くやつ。
 で、ついつい10回も繰り返しちゃったもんだから頭にこびり付いちゃってて「おっぱいがいっぱい」とか答えちゃうんだよねぇー。

 こんな感じです、キルギスタンは。
 以上の説明だけで皆さんの頭の中にもキルギスタンのイメージが鮮明に浮かび上がってきたと思うので、もうこれ以上の説明は必要ないでしょ?

 今日はタシュケントの宿を午前9時に出て、そこからひたすら移動して来た。
 タシュケントから乗合タクシーに乗って、フェルガナ盆地の北東にあるアンディジャンという町まで5時間半。
 アンディジャンで乗り換えて、キルギスタンとの国境ドストリックまで行き、歩いて国境を越えた。
 キルギス領に入ってしまえば、オシュ市内までの路線マルシュルートカが多数待っていて楽に来れた。
 こんな感じで、今はキルギス第二の都市オシュに来ています。

 国境でのこと、偶々だが税関でデジカメの中身をチェックされた。 まぁ、俺が国境でカメラをいじっていたのが悪かったのだけど。
 そして、見られたのが今日の日記の写真だ。

 税関職員:「恋人か?」

 アホかっ!! 俺ってどんな趣味してんのよ?!
 この女性は、タシュケントで泊まった民泊『カラマット・アパの家』のカラマット・アパその人だ。 俺が泊まっていた部屋の壁に飾られていた、若かりし頃の彼女の肖像画を撮っただけである。
 ちなみに、現在の彼女は朝起きてきた時はまゆ毛がない。 全くない。 それが、数時間経つと「あら不思議?」、両方のまゆ毛が生えているばかりか、繋がってさえいる!
 見た瞬間にプププと笑いたくなってしまうほど、今でも抜群の美しさを保っている素敵な女性である。
 ある意味、見所が少ないタシュケントの中で最大の見所が彼女だ。

旅の出費
タバコ: 700スム
外食代: 139ソム
食費: 800スム+15ソム
マルシュルートカ: 500スム+5ソム
乗合タクシー(→アンディジャン): 12,000スム
ダマス(→国境): 2,000スム
合計: 16,000スム+159ソム(約1,960円)

クララちゃんと何とかちゃん in オシュ
2007年6月21日(木)
女子大生とムフフ

 ガハハハ、ATMでUSドルの現金が下ろせちゃったもんねー!! やっぱ楽しいよねぇ〜、ATMから現金が出てくる瞬間って。 楽しいから、上限額いっぱいに2回も下ろしちゃったくらい。
 ようやく気分的にも余裕が出来ました。

 そんな余裕ある俺から、今日は爽やか日記をお届けします。

 キルギスタンに入った日本人は、入国後3日以内に外国人登録をしなければならない。
 オヴィールと呼ばれる内務省管轄の役所に出向いて、お金を払って登録するのだが、これをしていないと警察に職務質問された時に捕まってしまうのだ。
 わざわざ出向くのは面倒この上ないが、義務だから仕方がない。 オシュのオヴィールまで行こうと、道路脇に立ってマルシュルートカを捕まえようとするが、どのマルシュルートカがどこに行くのか?さっぱり分からん。
 そこで、同じようにマルシュルートカを待っている人たちに聞いてみました。

 最初は、おばあちゃん2人組に聞いたのだが“ロシア語も通じない面倒臭そうな奴はバトンタッチ”って感じで、お姉さんに回された。
 なんとか地図を見せながら「ここら辺に行きたい」と伝えると通じた模様で、その方面に行くマルシュルートカを教えてくれるらしい。
 ところが5分待っても来ない。 他のマルシュルートカはバンバン通り過ぎていくのだが、どうしたものだろう? すると、お姉さんは「歩いて行こう」と言い出すではないか! 『げっ! この暑さの中を歩く?』と思ったが、断るだけの語学力を持ち合わせていない俺は、言われるがままホイホイと付いて行くのだった。

 歩きながら、俺の乳児レベルのロシア語で会話したところによると、彼女は大学生で21才だそうだ。 名前はクララちゃん。 普段は他人の名前など何度聞いても数秒で忘れてしまう俺が、今回に限り1発で覚えてしまったのは、ひとえにスケベ心のおかげだろう。

 ガイドブック上の地図で、オヴィールのある地点に到着。 さっそく外国人登録を・・・と思っている俺だが、クララちゃんは「このロシア語もろくに出来ない外国人の面倒は私が見る!」みたいな迷惑千万な気合を入れてしまっており、完全に場を仕切ってしまっている。
 「ここはオヴィールではなく、警察署だ」などと言いはじめ、さらに歩かされる羽目に。 普通は警察署内にオヴィールがあるんだけどね。 外国人登録などキルギス人には関係のない話だから、こういう情報だけは外国人よりも現地人の方が疎かったりする。
 当然のごとく、歩き回ったところでオヴィールは見付かるわけがない。

 しばらく歩くが見付からず、クララちゃんは「外国人登録なんて諦めて、私の部屋に行きましょう」と言い出すではないか!
 ん? 外国人登録を諦める?!
 俺の頭の中で『法律で決められている外国人登録 vs 女子大生の部屋に遊びに行く』の激しい戦いが繰り広げられ、ゴングから0.1秒後に『女子大生の部屋に遊びに行く』がKO勝ちをおさめた。

 その後は、マルシュルートカに乗せられ、わけの分からない場所をひたすら走ってオシュ郊外に・・・
 知らない間に腕を組んでいるし、俺の腕にオッパイを押し付けてきたりするので、「部屋に着いた瞬間、日本人とキルギス人ペアによる組み体操が始まってしまうのではないか?!」などという上品で知的な妄想が頭の中を駆け巡る。

 着いた場所はオシュ郊外の、とある大学。
 彼女は大学構内にある学生寮に住んでいるらしい。 寮内に入り、階段を上がり、廊下を進み、ついに彼女の部屋のドアの前に。 ドアが開かれ、禁断の女子大生の部屋に入ってみると・・・

 「・・・だれですか?」

 俺もそう思ったのは事実だが、俺よりも部屋にいた女子大生2人の方が100倍強く思ったに違いない。
 なんと、3人で1部屋に住んでいたのだ!
 ルームメイトがいたとは・・・
 俺とクララちゃんの組み体操はどーなる?!

 俺はあまりウェルカムではなかったが、彼女たちはウェルカムだったようで、突然現れた謎の外国人を部屋に招き入れてくれた。
 なぜか韓流スター『ペ・ヨンジュン』のポスターが5枚も貼られている部屋は8畳ほどの広さで、2段ベッドが1つ置かれて、もう1つの1人用ベッドはベランダに置かれていた。 どうやら、ここは大学の女子寮らしい。

 お茶を出され、食事を出され、見たくもない彼女たちのアルバムを次から次へと見せられる俺。
 俺はロシア語が出来ず、彼女たちは英語が出来ず、会話がイマイチ弾まない。 俺は「こういう形のコミュニケーションよりも、組み体操をした方がより楽に、より親密になれると思うのですが、如何でしょう?」と思うのだが、彼女たちは特に現状に不満を抱いているようでもなく、組み体操に移行出来るような雰囲気でもない。
 これは、一種の前戯ですか?

 もしかして・・・2人で行なう組み体操ではなく、4人1組で行なう団体競技の方が良いのかしら?とも思うが、何せ俺も28才。 体力が心配である。 それよりも、3人の内1人はオッパイCカップ、お腹Dカップ(以上、目測による)で、体力うんぬん以前の問題がある。 さらにもう1人は、長州力の隠し子と思われる風貌体格をしていて、こちらも体力以前の問題である。
 難しいプレゼンに挑む前の営業マンのように、俺の前にも問題は山積みで、まるで切れ者のビジネスマンになったかのような心境である。

 その後は、2人で(なぜか)手を繋いで川辺を散歩したり、4人で川に泳ぎに行って昭和風な水着姿を見させてもらった(写真)。
 21才の女子大生とは思えぬ健全な遊びに、俺の(元々)澄み切っていた心も時間と共に益々清く美しくなり、ついにはクリスタルなレベルまで透明になってしまい、それに反比例してテンションはどんどん下がっていくのであった。

 結局、夜10時ごろまで彼女たちの部屋にいた。
 最終的に「ここに泊まっていけ」と誘われたが、組み体操どうこうよりも、面倒臭さが先に立って、イマイチ乗り気になれず・・・ 一度下がったテンションを、再び上げるのは難しい。
 せっかく来たついでにと、3人のオッパイを揉み比べてみたが、汗でベトッとしていたのが決定打となり、誘いを断って何もせずに宿へ戻って来た。

 いわゆる“安全な男”であることを、またもや証明してしまった形で終わってしまった。

 日記をここまで読んできた皆さんにはもうお分かり頂けたと思うが、俺の無垢で潔癖な道徳観念は、過去のピークだった時期を過ぎてなお健在である。
 だから、21才の女子大生の皆さんは安心して俺を部屋に誘って欲しい。 が、ルームメイトがいるならいるで、最初に言ってもらうと助かる。
 いるなら行かないから。

旅の出費
食費: 30ソム
タバコ: 20ソム
外食代: 72ソム
タクシー: 30ソム
宿代(1泊分): 200ソム
合計: 352ソム(約1,080円)

キルギスタン第二の都市オシュ
2007年6月22日(金)
外国人登録完了

 先日は別の案件で多忙だったため行けなかったオヴィールに、今日こそ行って来た。
 やはり思った通り、昨日は目の前まで来ていた警察署の中にオヴィールはあった。

 パスポートの個人情報部分と、キルギスタンの入国スタンプが押されたページを各1枚ずつコピーを取り、窓口に行って申請書と一緒に渡す。 その場で200ソム(約615円)を払うと、直ぐにパスポートに1ヶ月滞在可能なスタンプを押してくれた。
 手続きが終わると、女性係官から「Welcome to Kyrgyzstan!」と笑顔で言われ、ちょっと驚いた。 旧共産国家の役所にしては珍しい。
 しかし外国人登録と言っても、コンピュータに入力してオンラインで全ての官庁及び出入国地点でデータを共有するわけではなく、手書きでノートに書き込むだけ。 なんともアナログな管理システムである。

 そういえば、クララちゃんが「明日はスレイマン山に連れて行くから電話して」と言っていたのを思い出して、スレイマン山を見上げてみる。
 スレイマン山はオシュのシンボルで高さ275mの切り立った岩山だ。
 この極暑の中、あの岩山を登る?! 無理、無理。 そんなことをするくらいなら、エアコンの効いた部屋で昼寝したい。
 俺は涼しい所に行きた〜い!!
 つい先月の頭までダウンジャケットを着込んでいたのが嘘のような暑さで、イライラする。 その上、長い髪がうっとおしい。 リュックを前後に背負って歩くと、汗ダラダラになるから移動したくないが、このままオシュにいても暇だ。
 首都ビシュケクは海抜800mらしいから、オシュよりは涼しいだろう。

 よしっ、明日にはビシュケクに移動しよう!
 キルギスタン南部にある国内第2の都市オシュと、北部にある首都ビシュケクの間は、あまり快適な旅は望めそうにない。 途中に3,586m、3,184mの高さの峠があったり、渓谷があったり、ウズベキスタン領を避けるために無駄に迂回したりと、合計で15〜20時間くらい掛かるらしい。 しかもバスが無いらしく、乗合タクシーかマルシュルートカしか選択肢がない。
 明日の移動に備えて、事前に値段を確認しに行った。 マルシュルートカだと560ソム(約1,720円)、乗合タクシーだと1,200スム(約3,680円)だった。
 まぁ、楽な方が良いに決まってるな。

 写真は、オシュ市内の様子。 一応、ここが中心部だと思う。 これでも国内第2の都市です。

旅の出費
雑費: 2ソム
タバコ: 20ソム
食費: 143ソム
外食代: 57ソム
宿代(1泊分): 200ソム
外国人登録料: 200ソム
マルシュルートカ: 10ソム
合計: 632ソム(約1,940円)

蒸し餃子マントゥ
2007年6月23日(土)
夜行で移動です

 オシュからビシュケクまで15〜20時間掛かるらしいが、逆算して夜中にビシュケクに着かないようにするには、オシュを夕方以降に出発するのがベストだ。
 しかーし、そうすると暇なオシュで夕方まで時間を潰さなければならないのが難点だ。
 午前中の内に宿をチェックアウトしなければならないので、宿が大好きでダラダラしたい俺には拷問に近い。

 仕方がないので、お昼近くまで宿でダラダラしてから、インターネットカフェに行った。
 昨日も日本語を読書き出来るネットカフェを探したのだが、1軒も見付からなかったので、今日は自分のパソコンを持参してみた。 すると意外に簡単に繋がせてもらえて、約1ヶ月以上ぶりに自前パソコンをネットに接続できた。
 その結果、パソコンの調子が悪い原因が分かりました。 前回ネット接続した時に、ウィンドウズのアップデートを中途半端な状態で止めたのだが、そのせいでシステムが不安定になっていた模様。 今日、一気に最新の状態にアップデートしたら、システムが安定してフリーズしなくなった。
 ネット速度も速く、400通以上あったメールを3分ほどで全てダウンロード出来た。 俺の友人の多さを誇るかのごとく、400通の内90%以上はジャンクか迷惑メールである。
 ネットカフェに3時間も居候して、良い暇潰しになりました。

 夕方5時にビシュケク行きの乗合タクシーが集まるターミナルに向かう。
 乗合タクシーに乗る場合は、助手席にしか乗らないと決めていたので、出発まで2時間待つ羽目に。

 乗合タクシーの仕組みを簡単に説明すると、4人の客が集まり次第出発する乗り物だ。 一番先に乗り込めば、一番快適な助手席を確保出来るが、他の3人が集まるまでひたすら待たないといけない。 逆に自分が4人目だった場合は、タクシーは直ぐに出発するので待ち時間はゼロ。 その代わり、後部座席に3人で座る。
 下手をすると、半日経っても4人が集まらずひたすら待つこともあり得る。 ただ、5時間以上の移動の場合は後部座席は辛いので一番乗りして助手席を確保したいところだ。 それか、既に3人が集まっていて自分が乗れば直ぐに出発できるタクシーがあるのに、あえて別のタクシーに1人目として乗り込む方法もある。
 時間がない人の場合は、例えば3人しか集まっていないが直ぐに出発したい時は、残りの1人分の運賃を自分が払えば直ぐに出発してくれる。

 2時間をボケーッと待っていたら、ようやく4人目が来てタクシーはオシュを出発。
 夜を徹して走り、明日の早朝にビシュケクに到着予定だ。

 写真は、マントゥ。 ようするに蒸し餃子だ。 食事もアジアな感じになって来ました。

旅の出費
雑費: 2ソム
食費: 80ソム
タバコ: 20ソム
外食代: 197ソム
宿代(1泊分): 200ソム
インターネット: 120ソム
乗合タクシー(オシュ→ビシュケク): 1,000ソム
合計: 1,619ソム(約4,960円)

テョル・アシュー峠
2007年6月24日(日)
首都ビシュケク

 まず、驚いたことがある。
 オシュ⇔ビシュケク間の道路が非常にキレイで、予想を見事に裏切られた。 最近出来たての道路なのか?穴も開いていないキレイな舗装道路だ。

 そして、景観が美しい。
 夜行だったので、ほとんど景色は見れていないが、昨日は陽が沈むまで、今日は陽が昇ってからの景色も素晴らしかった。 道路の状態とも併せて、ドライブ・コースとしては最高だと思う。

 オシュからビシュケクに向かう場合、スーサムル・トー山脈を越えなければならない。 道路も標高3100〜3200m地点を走っている。 目が覚めたのは、中央アジア最長(2km)のテョル・アシュー峠トンネルを通過している最中だった。
 トンネルを出て直ぐに車を止めてもらった。
 今日の写真に写っている山をトンネルが貫通している。 そして外気はすっげー寒かった・・・
 確かに、俺はオシュで「涼しいところに行きたい!」とは思った。 だが、ここは寒いぞ!!
 雪が残ってるし・・・

 早朝8時に首都ビシュケクに到着。
 オシュを発ってから11時間が過ぎていた。 実際には途中で1時間以上の休憩を挟んでいるから、実移動時間は10時間くらいだった。 意外に早かったな。

 早速、宿に移動してチェックイン。
 ここでドイツ人オーバーランダーに会った。 男2人組で、ドイツから日産『パトロール』で陸路中国まで抜ける途中だそうだ。 中国からはパキスタンに抜けて中東をドイツまで帰るという。
 アフリカでオーバーランダーは沢山いるが、アジアでは珍しい。
 しばらくビシュケクに滞在している彼らの滞在理由は、もちろん車の修理中。 タジキスタンの山岳バダフシャーン自治州(4000m級の峠だらけ)を走ったら、サスペンションが前後1本ずつ折れたらしい。
 「あは、サスペンション折れちゃったの?」みたいな話で、車の話で盛り上がったのでした。 俺もモザンビークの極悪路(というか道路と呼べる代物ではなかったが)を走ってサスペンションが折れたのを思い出してしまった。

 彼らからしたら、アフリカをオーバーランダーで旅すのは大変そうなイメージを持ってるし、俺は俺でアジアをオーバーランダーで旅するのは大変そうなイメージがあるが、実は結局のところどちらも大して大変でもないのでしょう。

 あっ、ビシュケクの気候やばいです・・・
 暑くもなく、寒くもなく、オシュから移動して来て本当に良かったぁ〜。 ベスト気温です。
 快適な安眠が期待出来そうです。
 ということは、つまりはビシュケクでしばらくダラダラすることに決定です。

旅の出費
食費: 81ソム
タバコ: 20ソム
タクシー: 50ソム
外食代: 160ソム
合計: 311ソム(約950円)





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