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ヨーロッパ旅行日記


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現在地はどこなの?

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フィンランド・ヘルシンキの中心部
2006年11月20日(月)
まずは3.7kg処理

 とにかく荷物が多過ぎるので、一度も使っていない(つまり無用な)荷物を送ってしまうことにした。 毎度のことだが、物価の安い国から送ればいいのに、なぜか送りたくなるのは物価が高い国・・・ ギリシャに続いての小包送付です。
 必要のない衣類を送ってしまうことにしたが、ここで迷うのが『送るほどの価値があるのか?』という点。
 ないね。 でも、捨てるのもどーかな?と思うし、結局送ってしまうことに。

 とりあえず、スーツケースの中から日本に送ってしまうものを選別。 まとめて持ってみると、重っ!
 俺は何て無駄な物ばかりを持ってドイツから遥々フィンランドまでやって来たんだ・・・
 郵便局で箱を買って、一番安いエコノミー便で送る事にした。 荷物を計ってみると、3.7kgもある。 そして料金は、箱代を合わせて66.45ユーロ(約1万円)。
 全然エコノミーじゃねー!

 ようやく3.7kgの不要物を処理した俺だけど、いい物見付けちゃったんだよねー。
 北欧デザインのインテリアもなかなかよろしくて、沸々と物欲をそそられまくっている俺。 ガラスで出来たランプですごく気に入ったのがあって、買おうかどうしようか迷ってる。
 問題が、値段と重さ。
 まず値段は約18,000円して、これまた重い! ガラスの塊だから。
 でもなぁー、いい感じで欲しいんだよな・・・

旅の出費(2人分)
食費: 16.1ユーロ
ハガキ: 1.4ユーロ
小包送料: 66.45ユーロ
宿代(1泊分): 29.5ユーロ
合計: 113.45ユーロ(約17,020円)

フィンランド・ヘルシンキの街並み
2006年11月21日(火)
嗚呼無念

 皆さんに残念なお知らせです。
 北極圏をひたすら北上して、極北部からロシア入りを目指していた俺ですが、今回は断念することにしました。 今日、色々と調べて回ったけど、とにかく金が掛かる!
 交通費だけで164ユーロ(約24,600円)は無理だなぁ〜・・・ お金に余裕があるとか、今回の旅の目標が北極圏だというなら話は別だけど、さすがに思いつきの案にこれだけの金を掛けるのは無理っす。

 予定では、夜行列車で首都ヘルシンキからラップランドの州都ロヴァニエミまで行き(74ユーロ/12時間)、ロヴァニエミで1泊(最安で37.5ユーロ)、ロヴァニエミから国際バスでロシアのムルマンスクまで行く(90ユーロ/15時間)というものだった。 この方法で移動した場合の、移動費+宿泊費は201.5ユーロ(約30,200円)・・・
 ヘルシンキからロヴァニエミまでの移動を、列車ではなくバスにしたとしても42.6ユーロ掛かる。
 それでもなぁ〜・・・
 宿代が痛い。 今のラップランドは、オーロラやスキーをしに来る観光客のためハイシーズンに突入。 宿代が一気に上がってホステルのくせに1人37.5ユーロ(約5,600円)もする。

 一応、今回の情報収集に使ったソースを書いておきます。 ヘルシンキからラップランド経由でロシアまで陸路移動を目指している人は活用してね(まず、いないと思うけど)。

 ●『Journey.fi
 国内の交通機関検索サイト。 バスと列車を組み合わせた乗り継ぎ情報を得られる。

 ●『Matkahuolto
 国内バスの時刻表検索サイト。 若干、検索結果が分かりづらい。 季節によって運行されていない便もあるので、“Valid”の欄で確認した方がよい。

 ●『GoldLine』(フィンランド語)
 ロヴァニエミからロシア・ムルマンスクまで国際バスを運行しているバス会社のサイト。 どうせ読んでも分からないので、ムルマンスクまでの時刻表はコチラから。
 なお、この便は月〜金の毎日運行している。

 ちなみに、どのサイトにも共通していることだが、料金が調べられない! 意味ねー。 散々調べまくった挙句、結局金銭的な理由で断念する羽目になった俺って・・・ 最初っから「これだけ掛かる」って分かってれば、変な気も起こさず調べなかったのによ。

 ボーナスでもう一つ。
 ロシアを目指している場合は、このサイトがかなり使えます。
 ●『Way To Russia.Net
 トップページ右の欄から“Transportation”をクリックすれば、近隣諸国からロシア入りする場合の交通機関情報が詳しく書かれている。 でも料金は情報が古いので当てにしない方がよい。

 そんなこんなで、大人しく“普通の”ルートでロシアに入ります。 つまらねー!
 ヘルシンキからサンクトペテルブルグまでは、44ユーロ(学割で30.8ユーロ!)で国際バスが出ている。 ロシアのSovavtoという会社が1日2便走らせている他、深夜便もあり。 所要8時間。

 旅に役立つ情報を載せると、つまらねーな・・・

旅の出費(2人分)
雑費: 2ユーロ
食費: 10.55ユーロ
切手代: 2.8ユーロ
トラム1日券: 12ユーロ
国際バス代(→サンクトペテルブルグ): 61.6ユーロ
合計: 88.95ユーロ(約13,340円)

フィンランド国立博物館
2006年11月22日(水)
電話帳と同じ大きさ

 ヘルシンキって、意外とつまらない。
 特に「おぉー!」と思うような名所もないし、これといって興奮出来るアトラクションもない。

 フィンランドと言えばムーミン。
 ムーミン谷がタンペレという町にある。 でも、ヘルシンキ駅で片道切符の値段を聞いたら、25ユーロ(約3,750円)もしたので1秒で諦めた。
 で、代わりにヘルシンキ市内の『ムーミン・ショップ』に行った。 かなりしょぼい、ムーミン・ショップ・・・ それくらいの品だったら、日本でも普通に買えるんじゃねーか?
 ちなみに、ムーミンって妖精だって知ってた? 大きさは電話帳くらいだそうです。 小さっ!! テレビで見るムーミンは明らかに電話帳よりも大きく見えるんだけど、それは妖精の魔法なんだろうな・・・
 でも、これって微妙ですよ。 横浜市の電話帳と、新潟県南蒲原郡田上町の電話帳では、明らかに厚みが違うだろ? 厚みは関係ないのかな? 正面から見た縦×横のサイズだけの問題なのかな? キティちゃんもリンゴ3個分の体重らしいけど、それくらい微妙。 どの種類のリンゴなんだ?って話になるでしょ?最終的には。

 さらに、フィンランドと言えばサンタクロース。
 ロヴァニエミの郊外にサンタクロース村がある。 このロヴァニエミ、ヘルシンキから電車で12時間掛かる。 普通は飛行機で行くようだ。
 もちろん、ここにも行っていない。
 ちなみに知ってた? サンタクロースのモデルになった人物って、トルコ出身らしいよ。 ホントかどうか知らないけど、アンタルヤ辺りを観光した時にサンタクロース所縁の教会があったもん。

 結局のところ、フィンランドでは何もしていないらしいよ、俺。 フィンランド建築の結晶、何とか大聖堂を見に行ったけど、「へー」程度。
 来なくても良かったんじゃ・・・?
 相変わらずの曇り空か雨で、ここ1ヶ月の間は太陽を見ていません! 若干晴れた日は3日くらいあったけど、太陽は見てないなぁー。

 今日は深夜の便でロシアに移動。
 いよいよ明日の早朝はロシア第2の都市サンクト・ペテルブルグです。

 写真は、フィンランド国立博物館の正面玄関。 熊の石像があるところが“北”って感じ。
 もちろん、正面玄関の写真を撮っただけで、中には入っていない。

旅の出費(2人分)
トラム: 4ユーロ
食費: 9.75ユーロ
合計: 13.75ユーロ(約2,060円)

午前9時なのに真っ暗
2006年11月23日(木)
ロシア連邦入り

 ↑午前9時で、この明るさです。 電気が点いていないと何も見えません。
 この後、昼にかけて“若干”明るくなり、午後3時過ぎには再びこんな感じになる。
 そして、ここはロシアのサンクトペテルブルグ。

 そう! ついにやって来ました、『ロシア連邦』。
 何気に日本のお隣さんです。 その広大な面積で世界地図で目立ちまくっているロシア。 ウラル山脈より西はヨーロッパ、東はアジアに分類されるが、イメージの問題+実際に俺が来た地域を考慮して、ここは『俺にとってヨーロッパ18カ国目』に認定しよう。

 ロシアと言えば?
 北方領土返せ!! 国土の広さが世界一で、世界の陸地の9分の1以上も占めているくせに、何という領土欲! 北方領土だけじゃなく、樺太も返せ!!
 あとは・・・ヤクザのおもちゃ、トカレフ(拳銃)とか、コサック・ダンスとか、そんなもんかな?ロシアで連想するものは。

 昨日の深夜11時にバスでフィンランドの首都ヘルシンキを出たバスは、日付の変わった今日深夜3時過ぎに国境を越えてロシアに入った。
 バスの車内で配られた入国カードだが、何と!ロシア語でしか書かれていない。 ものスゴイ高飛車よね・・・ 入国カードを書かないといけないのって外国人だけなのに、英語は一切なくロシア語のみ。 「ロシアに入りたかったら、ロシア語を理解しろ」ってことなんでしょうか?
 バスの運ちゃんが持っていた『どうやって入国カードを書くか?』虎の巻を使って無事に記入。

 入国手続きは至って簡単。 拍子抜けするほど普通に終わった。
 深夜のせいか、税関には誰もおらずそのまま素通りして出てきた。 でも噂によると、外国人は所持金を全て申請するのと、携帯電話やパソコンを申請するのを怠ると、出国の時にまずトラブルになるそうだ。
 ちなみにワタクシ、全部申請していません。 出国時にトラブル必死と思われます。

 午前7時にロシア第2の都市サンクトペテルブルグに到着。 真っ暗で夜中みたい。
 でも、その夜景を見てちょっとビビった。 もしかして、サンクトペテルブルグって凄い都市なんじゃ・・・? “北のベニス”とか、“ヨーロッパの窓”などと呼ばれているらしいサンクトペテルブルグだが、かなり面白そう。 久しぶりに興奮出来る街にやって来た。

 地下鉄に乗って宿に向かうことにした。 改札を過ぎて、ホームへ降りるエスカレーターに乗る。
 何じゃ、こりゃー!! こんなに長いエスカレーターは初めて。 だって、一番下が見えないもん。 北朝鮮もそうだけど、地下鉄を戦時の核シェルターに利用する目的で造っているから、ものっすごく地下深くを地下鉄が走っている。
 ちょっとこの地下深過ぎ度にはびっくりした。

 地下鉄のホームには、英語で書かれた路線案内図があるので、助かる。 ただし、駅名の大きな表示はロシア語のみなので、何個目の駅で降りるのかを覚えていないと降り損ねる危険性あり。

 宿は、4人部屋ドミトリーで1泊5.5ユーロ(約825円)。 こんなに安く宿に泊まれるのは中東のシリア以来だ。 ただ、今までずーっと小奇麗な宿が続いていたので、ここの久しぶりの“アジアの安宿”的微妙な小汚さにはちょっと躊躇したのも事実だ。

 この宿で、無料で滞在登録(レギストラーツィア)をしてもらった。 外国人は、ロシアを旅行する場合に、滞在する各都市で滞在登録をしなければならないと聞いていたので、『面倒くせー』と思っていたのだが、朝レセプションにパスポートを預けたら、昼には滞在登録を終えてパスポートが戻ってきた。 俺、何もしていない・・・ むちゃくちゃ面倒くさくねーじゃん!
 ちなみに、ロシアに入国する時に書かされる入国カードは2枚あるので、1枚は捨てずに常に持っておく必要がある。 その入国カードに、滞在登録のスタンプも押されるからだ。 町中で警察に職務質問された時は、パスポートと、滞在登録のスタンプが押された入国カードを見せる。

 宿は4人部屋のドミトリーにしたのだが、相部屋になったのはケニア人の女の子2人組。 ロシアまで来たのにケニアですか・・・ ナイロビから『ツーリズム』を勉強しに来た留学生らしい。
 ロシアでツーリズム?! こんな観光後進国なのに?! ロシア唯一のツーリストインフォメーションが2000年にサンクトペテルブルグに出来たらしいけど、この広いロシアで1ヶ所しかないんですよ、ツーリストインフォメーションが!! 明らかに観光客のことを考えていないこの国で何を学ぶんでしょう? ボッタクリ方とか・・・?

 あと、ロシアはタバコが超安い! しかも、『マイルド・セブン』が普通に売ってる。 マイルド・セブンで120円くらい。 フィンランドからやって来たら、その安さに鼻血もんだよ! ちなみにフィンラドは、マルボロが700円弱してた。

 なんだか色々と面白そうなので、とりあえずサンクトに1週間は滞在することにした。

旅の出費(2人分)
地下鉄: 24ルーブル
食費: 258.5ルーブル
宿代(6泊分): 2,376ルーブル
合計: 2658.5ルーブル(約11,900円)

サンクトペテルブルグ、スパス・ナ・クラヴィー教会
2006年11月24日(金)
久しぶりのヒット

 やべー、サンクトペテルブルグ楽しいかも!
 名前が長いのがムカつく以外は、けっこうご満悦。
 今日は、とりあえず町の中心部をブラブラしてみた。 そこで分かったことは、(略して)サンペテはウィーンより凄い! 一個一個の建物がデカイし、道幅がやたら広いんだよね。 ウィーンも建物がデカイんだけど、サンペテの方が雰囲気があって、プラハにも負けず劣らずの風格と雰囲気を持っている。
 西ヨーロッパには(興味がないから)全くといって行っていない俺だけど、東ヨーロッパを中心にちょこっとだけ回ってきて、「ヨーロッパでおススメの都市と言えば?」と聞かれたら、クロアチアのドブロヴニク、オーストリアのザルツブルグ、チェコのプラハを挙げるが、ここロシアのサンクトペテルブルグも間違いなくおススメの町の一つに入るだろう。 町の造りもロシア独特だし。

 ブラブラしていたら、頭に玉ねぎを沢山くっ付けた教会を発見したので近づいてみる(写真)。 この、The ロシアって感じの外観! これはスパス・ナ・クラヴィ教会と言って、『血の上の教会』という意味がある。
 なぜ、このような名前なのでしょう?
 なぜですかねー? 自分で調べて下さい。
 中には入っていないが、外観だけでも十分に楽しい。 今まで見てきたヨーロッパの建築物とは明らかに違うのが良い。 飽きてたから。

 近くにあったから、在サンクトペテルブルグ日本総領事館にも立ち寄ってみた。 昨日の入国の際の通関手続きが気になっていたのだが、聞いてみたところ「問題ない」とのこと。 なーんだ、心配して損したぜ。

 続いて、日本領事館で場所を聞いて『日本文化センター』なるところに行った。 ここ、インターネットが無料、日本の雑誌・本・映画が無料で見れる。
 ロシアに留学している日本人学生や、日本に留学していたことがあるロシア人などが沢山いた。 日本語の話せる、かわいいロシア人の子もいたりして、お近づきになって日露友好条約を2人で締結するには最適な出会いの場所である、と俺は理解した。
 日露友好条約を結びたいっ!!

 今日の相部屋はロシア人の女の子2人組。
 その内1人の子が持っているMD(!)ステレオから、いきなりHYとか平井堅の曲が流れ出したのでビックリして聞いてみると、来週から山口県宇部市にダンサーとして来日されるそうです! 1人は2度目、もう1人は初来日とのこと。
 2度目の子は日本語を少し話せるのだが、そんなことは微塵も知らなかった俺は、『どーせ日本語なんて分からねーだろ?』と、かなり際どい発言をしたりしていましたが、彼女が理解していないことを願うばかりです。
 宇部で本場ロシア・バレエが密かなブームになっているという話など微塵も聞いたことすらないし、ブームになっているわけがない!ことを考えると、どんなダンスを踊ってくれるのでしょう? 気になります。
 とりあえず、俺の膝の上で踊ってもらいましょうか。

 今日のトリビア; 地下鉄のエスカレーターは、乗っている時間が2分24秒10。 急いでいる人のために、エスカレーターの右側に立つのが一般的な様子。 ちなみに、急いでもエスカレーターが長過ぎるから、あまり意味がないと思う。

旅の出費(2人分)
食費: 112ルーブル
地下鉄: 48ルーブル
外食代: 159ルーブル
合計: 319ルーブル(約1,390円)

エルミタージュ美術館
2006年11月25日(土)
ダビンチと、ゴッホと、ピカソと・・・

 本日は、エルミタージュ美術館で芸術と接して来ました。 なかなか上手く描けている絵が沢山あったよ。

 このエルミタージュ美術館は、ウィーンのシェーンブルン宮殿より凄いかも知れん・・・
 18世紀にロシア皇帝によって贅を尽くして建てられたと言われる宮殿を使っているのだが、大理石に、金に、シェーンブルン宮殿もビックリの豪華さ。 『黄金の客間』と言う部屋なんて、壁も天井も前面金メッキで“金閣寺の内装版”みたいな金ピカ加減だ。

 まずは入り口に階段をのぼるのだが、この『ヨルダン階段』も金ピカのゴージャス叶姉妹。 ロシア皇帝に謁見する時に、客が玉座の間へ行く際に使った階段らしいけど、まずこの階段で権力の凄さを見せ付けられて、階段で土下座しちゃいそう。

 肝心の展示してある美術品の方は?と言うと・・・
 入り口を入ってすぐの部屋に、ずらっと並ぶ絵。 「へー、まぁまぁ上手いじゃん」と思いながら作者の名前を見ていくと・・・
 ルノアール、ゴーギャン、モネ、ゴッホ、ピカソ、セザンネなどなど、俺ですら知っている画家の名前が!!
 おいおい! 超ビッグネームの絵たちを、こんな普通に並べちゃっていいわけ?! しかも、ロープも柵もないから、パンチしようと思えば簡単に出来ちゃうぜ。 さすがに、額縁を外したらブザーが鳴りそうな予感がするけど。
 なんだか、ここまで“ありがたみ無く”展示されると、逆に「エルミタージュ美術館って超すげーんじゃね?」って思っちゃう。 あまりに展示品があり過ぎて、『とにかく並べちゃえ!』みたいなノリだぞ!

 他にも、レオナルド・ダ・ビンチの絵とかロダンの彫刻とかあり。 一応、どの部屋にも監視ババアがいるが、よそ見している間にロダンの彫刻に飛び蹴りすれば100%成功する。
 出来るが、その後にどうなるか?は考えただけでも恐ろしい。 捕まってシベリア抑留で、氷点下20度の世界でシベリア鉄道の線路を敷く作業が待っていそうだ。

 いずれにしても、1日ではとてもじゃないが見きれない。 ロシア皇帝の時代から200年以上にわたって収集されたコレクションの総数は約270万点。 もちろん、その全てが展示されているわけではないが、ずーっと早足で、立ち止まらずに見て行ったとしても、かなり大変だと思う。

 そして、何が一番凄いか?って、学生は入場無料!
 さらに、写真が撮れる。 一応、撮影禁止が基本らしいが、なぜかチケット売り場ではカメラ持込代を徴収しているし(俺は払ってないけど)、誰も撮影禁止ルールを守っている人はいない。 監視ババアの目の前で写真を撮っても、無視される。 しかし監視ババアを撮ったら、怒られる(多分)。
 いいんですか!?そんなんで・・・
 俺はフラッシュを使うのが嫌いな人だから、フラッシュを使わないけど、ロシア人とかフラッシュ焚きまくり。 絵に悪いと思うんだけどなー。

 エルミタージュからの帰り、ミズノのジャージを来た日本人旅行者を見掛けた。
 観察してみると、彼は大きな三脚とカメラを手にしている。 宮殿広場(むちゃくちゃ広い)の真ん中で、彼は三脚を立て、カメラをセットし出した。
 夜景を撮るのかな?
 カメラをセットし終えると、彼は走ってカメラの前に躍り出、大きく手を広げてポーズを取ったところでフラッシュが光った。 どうやらタイマーをセットしていたようだ。
 その為の三脚かよ!
 そんな同胞を見て、涙が溢れて来た。

 もう一度同じことをしたら、タイマーをセットしてカメラを離れた隙に、三脚ごとカメラを持って走って逃げようと思い、少し尾行してみたのだが、残念ながら逃げられた。

旅の出費(2人分)
タバコ: 30ルーブル
地下鉄: 48ルーブル
外食代: 469.3ルーブル
合計: 547.3ルーブル(約2,450円)

エルミタージュ美術館の外観
2006年11月26日(日)
俺の邪魔をするベラルーシ・ビザ

 宿は来週の水曜日まで押さえてあるのだが、さらに5泊延長しようかと迷っている。
 なぜ迷っているか?と言うと、北極圏の町ムルマンスクに行く野望をまだ捨て切れていないから。
 サンクトペテルブルグからムルマンスクまでは、列車で28時間で行ける。 これほど北に位置するサンペテから、さらに列車で28時間も北上すること自体が恐ろしい気もする。 でも、ヘルシンキからバスを乗り継いで行くよりはコスト的にも安い。
 ただ、俺の場合は『時間』だけが問題なのだ。

 こんな俺だが、急ぐ理由が1つ出来てしまった。
 リトアニアでロシアとベラルーシのビザを申請した時に、事前に何の予定を立てずに申請しに行ったので、「これくらいに入って、これくらいに出るだろ」と適当に入国日・出国日を記入した。
 ロシア大使館は、入国日から1ヶ月有効のビザをくれた。
 ベラルーシ大使館は、俺が申請した通りの入国日・出国日で、2週間有効のビザをくれた。 本当は1ヶ月ビザがもらえるのにだ。 その結果、今日からベラルーシ・ビザが有効になり、12月10日にビザが切れる。
 『余裕をみて申請しなかったお前が悪い』という意見もあるかも知れない。 しかーし、ベラルーシに「2週間もいます」って申請した時点で余裕みたつもりなんだけどね。 あんな国に2週間もいるわけねーだろ?!
 でも、せめて「11月26日から1ヶ月います」って申請しておけば良かった・・・

 ロシアが楽しいから1ヶ月丸々いてもいいかな?と思っているのだが、ベラルーシ・ビザがそんな俺を邪魔する。 ベラルーシ・ビザに1万2千円も払ったんですよ!! さすがに捨てれん・・・もったいない。 でも、ロシアをさっさと出てしまうのも、もったいない・・・
 どーしよ?

 迷っている間に、1日が終わった。

 そんな今日を有意義に使った俺の考え出した案。
 @12月7日くらいにベラルーシに入って、3日以内に抜ける。 ただ、『じゃぁ、安い料金でトランジット・ビザにすれば十分だったじゃん』と言われれば、反論すら出来ない。
 A12月10日までにベラルーシに入って、ビザ延長をする。 でも、ものすごーく手続きが大変な気がして、乗り気ではない。 しかも、延長に失敗したら不法滞在になって、ものすごーく面倒なことになりそう。
 B1万2千円を忘れる。

 写真は、エルミタージュ美術館を裏から撮ったもの。

旅の出費(2人分)
食費: 182.8ルーブル
地下鉄: 48ルーブル
外食代: 364ルーブル
合計: 594.8ルーブル(約2,660円)





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