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中東旅行日記


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ハトシェプスト女王葬祭殿の柱
2006年7月3日(月)
昼夜逆転

 起きたら午後4時だった。 完全に昼夜逆転した。
 本当は今日にもカルナック神殿、ルクソール神殿を見に行こうと思っていたのだが、止めじゃ!止め!
 近くのピザ屋に朝食兼昼食兼夕食を食べに行って、今日の外出は終了。 後は部屋でビールを飲みながらまったり。
 明日こそはカルナック神殿を見に行くぞ!

 思ったんだけど、カイロにいるとクソ暑いドミトリーで1人9ポンド(約180円)なのに、ルクソールにいればエアコン・朝食・バスルーム付きツインで1人7.5ポンド(約150円)と、カイロよりルクソールの方が安い上に居心地が良いから、急いで観光してカイロに戻る気力も無くなってくる。

 写真は、ハトシェプスト葬祭殿の柱。

旅の出費(2人分)
食費: 9.5ポンド
外食代: 24ポンド
インターネット: 15ポンド
携帯電話通話料: 57.5ポンド
合計: 106ポンド(約2,120円)

ハトシェプスト葬祭殿
2006年7月4日(火)
ルクソール観光は不健康だ

 今日にもルクソール神殿、カルナック神殿を見に行こうと思っていたのだが、止めじゃ!止め!
 暑過ぎるから観光は健康に悪い。

 なんかガイドブック読んでたら、カルナック神殿ってエジプト最大規模の遺跡らしいよ。 ルクソールに来て5日目、王家の谷より全然近いところにあるのに、カルナック神殿をなかなか見れない。 じらすねぇー、カルナック。

 写真は、ハトシェプスト葬祭殿。 外出しないから、写真ネタも無くなってきた・・・

旅の出費(2人分)
食費: 11ポンド
タバコ: 8ポンド
ビール: 20ポンド
外食代: 17ポンド
インターネット: 25ポンド
合計: 81ポンド(約1,620円)

カルナック神殿の大列柱
2006年7月5日(水)
ついにカルナックとご対面

 ついにカルナックしてきた! し、しかも早朝6時から。
 もの凄〜く早起きっぽいが、実は昨晩は寝たら絶対に起きない自信があったので、『じゃぁ寝なけりゃいい』という単純明快な結論に達した。
 そんなわけで、昨晩はビールを飲みながらワールドカップ準決勝ドイツ対イタリアを観て、イタリアの決勝進出に満足し、その後に大友克洋監督『スチームボーイ』を観た。

 早朝6時、外に出ると涼しーい!! 今の時期に観光するんだったら、間違いなく朝方だな。
 タクシーでカルナックに向かっていると、ナイル川の向こう、西岸の空に気球が5〜6個飛んでいるのが見えた。

 さすが古代エジプト文明で最大規模の遺跡だけあって、カルナックはデカイ!
 高さ21mもある巨柱(写真)が134本も並んでいるアムン大神殿は、「ほえ〜」って感じ。 クレーンもなかった時代にどうやって造ったんだろ? 強力な君主政治だから成し得た大事業だな。 俺だったら時給1万円でもやりたくねー。 食事と交通費が出るならちょっと迷う。

 大体どこの壁・柱にもレリーフが彫られていて、小細工もバッチリ。 ただ、修復され過ぎ。 セメントを使って修復してるんだけど、『ホントに昔もこんな感じだったんか?』ってくらいの怪しさでセメントが目立ち過ぎ。
 まぁ、昔はどんな感じだったのかさえ分かれば何だっていいのかも知れないけど、侘寂(わびさび)の美的感覚を分かっとらんエジプシャンは!

 午前8時に退散。 もう暑くなってきて無理。

旅の出費(2人分)
雑費: 4ポンド
タクシー: 5ポンド
外食代: 30ポンド
セルビス: 0.5ポンド
カルナック神殿入場料: 40ポンド
合計: 79.5ポンド(約1,590円)

古代エジプトの象形文字
2006年7月6日(木)
とろける脳味噌

 ルクソールに来て早1週間。 ついに重い腰を上げて移動することにした。 エジプトをもうちょっと南下して、アブ・シンベル神殿を見に行く。 アブ・シンベルは、スーダンとの国境近くにある。

 ルクソールの人間はかなりうざいという話を聞いてやってきたルクソール。 1週間ルクソールに滞在した俺が、ルクソールの人間に代わって反論します。 1週間、ほとんど外に出てないじゃないか!という意見は断固無視。
 これだけ暑かったら、仕方がない! そりゃぁー、子供の頃からこんなクソ暑い所に住んでたら、脳味噌が溶けてちょっと頭がイタくなってしまうのは当たり前のこと。
 だから本当の彼らは“うざい”のではないのです。 “可哀相”な人たちなのだ! 哀れむような目で暖かく見守ってあげて下さい。

 泊まっていた宿『Sherief Hotel』の客引きに、小林(自称)という100%エジプト人がいる。 “小林”と名乗っている時点で既にイタいのだが、それだけではない。
 宿泊者ノートに、「悪い人でもないが、大して良い人でもない」とか、「しつこい」とか書かれていた張本人だが、彼もまた可哀相な1人なのだ。
 まず、彼が大好きな“エジプシャン・ジョーク”とやらが、まったくもって面白くない。
 『アメリカ人がテレビを買いに電気屋さんに行きました。 電気屋さんで「これを下さい」と指差したものは、実は洗濯機でした! ガハハハ』
 ・・・・はぁ〜?
 イタ〜い!! 絶対に脳味噌溶けてるって、小林!
 どのポイントで笑うんだ? やっぱ洗濯機だったところが意表を突いた視点で、エジプト人の笑いのツボを押すのかね? でも同じ『電化製品』だけどな。
 それか、「アメリカ人ってこんな馬鹿なんだぜ!」というジョークなのかな? でも、このジョークで大笑い出来るお前の方がもっと馬鹿だぜ。

 そして、この“エジプシャン・ジョーク”を武器に小林は毎日せっせと絡んでくるのでした。
 色んなジョークを披露してくれたが、ほとんど流していたので覚えていない。 腹を抱えて笑い転げたい人は、是非とも自らエジプトに来て“エジプシャン・ジョーク”とやらを堪能して欲しい。
 きっと最後にはこう思うはずだ。
 「・・・うぜー!!!」

旅の出費(2人分)
食費: 5ポンド
タバコ: 8ポンド
外食代: 38ポンド
インターネット: 15ポンド
宿代(7泊分): 105ポンド
列車(ルクソール→アスワン): 34ポンド
合計: 205ポンド(約4,100円)

カルナック神殿の大列柱
2006年7月7日(金)
アスワン到着

 朝9時半の列車に間に合わせるために早起きしたのに、列車がホームに入って来たのは昼12時。 それまで極暑な気温の中ボケーっと待たされた。

 ルクソールからアスワンまでは3時間ほどなので、今日は2等車。 2等車は1列が2席+(通路)+2席で、1等車より1席多いが、それでも快適だ。 エアコン効いてるし。
 午後3時、アスワンに到着。 さぁーて、ウンコ程度な客引き共の相手でもするか!とちょっぴり気合を入れて列車を降りると、し〜ん。
 あれ? 誰も俺に声掛けなくていいの? 金なら出さねーけど、俺に絡んだら色々な特典を準備してたのに・・・
 意表を突かれた。 客引きがおらん。 列車が3時間遅れたからかな? それか、アスワンって良い所なの?

 宿は、巷で評判の良い『Marwa Hotel』。 エアコン部屋が満室だったが、どうせ1泊だけだし、宿の親父に好感が持てたのでファンの部屋で泊まってみることにした。 1泊1人6ポンド(約120円)。

 今日は、カイロまでの帰りの列車のチケットを買ったし、明日のアブ・シンベルへ行くツアーにも申し込んだし、色んな事をしちゃいました。
 ちなみにカイロまでの列車は、1人53USドルもする豪華列車『ワゴン・リー』

旅の出費(2人分)
食費: 28.5ポンド
セルビス: 0.5ポンド
ツアー代: 100ポンド
バクシーシ: 20ポンド
列車(アスワン→カイロ): 106USドル
合計: 149E£+106USD(約15,170円)

アブ・シンベル神殿
2006年7月8日(土)
アブ・シンベル神殿

 深夜3時起き・・・ 12時過ぎに寝たから、3時間も寝ていない。 死ぬかも、俺。
 なぜ、早起きか?と言うと、今日はアブ・シンベル神殿に行くツアーに参加。 アスワンの町からアブ・シンベルへは約3時間掛かるので、早朝4時にはアスワンを出発しなくてはならない。

 バスで市内のホテルを回ってツアー客をピックアップして行く。 ツアー客の90%は韓国人だった。 その次に多いのが日本人で、他は香港人やアメリカ人などが各1名ずつ。 アジア人ツアーの様相。
 警察のチェックポイントで他のツアー・バス10台近くと合流して、コンボイ(護衛団)になってアブ・シンベルに向かう。 砂漠の真ん中でアリババでも出るのかね?

 陽が昇り始めた午前7時過ぎ、アブ・シンベル神殿に到着。 ナセル湖沿いに、その神殿は建っている。
 元々は別な場所にあった遺跡だが、アスワン・ハイ・ダムの建設によって遺跡が人口湖のナセル湖の底に沈んでしまう危機があり、UNESCOが湖より高い場所に解体・移築した。
 だから、アブ・シンベル神殿の裏側は人工的な山になっている。 グルっと回り込むと、ナセル湖の方を向いた形でアブ・シンベル神殿がある。
 神殿の正面にはラメセス2世の4体の椅座像があり(写真)、それぞれ高さは20mを超えているそうだ。 確かにデカイ。 1体は顔がないけど。
 このラメセス2世って、自分が大好きだった王だったようで、アブ・シンベル神殿の他にもカルナック神殿などに自分のデカイ像をいっぱい造っている。

 アブ・シンベル神殿の中には、神を祭る至聖所があって壁は碑文やレリーフだらけ。 これは後で知ったんだけど、神殿内の聖壇は東向きで、春分と秋分の日に日の出の光が奥の至聖所にある神々の像を照らすように設計されてるんだって。 へー、小細工してるね。

 しっかし、遺跡見るの飽きた!!
 ツアーではイシス神殿にも立ち寄ったが、中に入る気すらおきず。 何事もほどほどが肝心。

 わずか1泊2日のアスワン滞在でカイロに戻る。
 期待していた『ワゴン・リー』だが、あまり期待しない方がよい。 まぁ、普通の寝台列車だ。 53USドルという値段を考えれば良い方だが、エジプトの物価から換算すると当たり前の質。 取り立てて“豪華”という訳でもない。
 1室2ベッドのコンパートメントが並ぶ客車の他に、食堂車などもある。 俺の乗った車両、隣りの車両の乗客は全て日本人ツアー団体客・・・ 廊下で「カイロでホッカイロ!」などという切腹もののダジャレを口走り、オバハンは元気いっぱいのご様子。 あーぁ、俺がこれから帰ろうとしている日本ってこんな人たちが沢山住んでいる魔の王国なんだ・・・怖ぇー

旅の出費(2人分)
入場料: 93ポンド
外食代: 30ポンド
ビール代: 15ポンド
ジュース代: 5ポンド
合計: 143ポンド(約2,860円)

ワゴン・リー
2006年7月9日(日)
カイロ帰還

 早朝5時にドアをノックされて起こされた。
 朝食の時間が来たようだ。 『ワゴン・リー』の53USドルには、夕食と朝食が付いている。 例えて言うなら、エジプト航空かビーマン・バングラディッシュ航空のエコノミーに乗った時に出る機内食のような食事が出る。 簡単に言えば楽しみにするな、ということだ。

 アスワンから13時間ほどでカイロに到着。 ルクソール、アスワンからやって来ると、カイロが涼しく感じる。

 夜はワールカップ決勝イタリア対フランスをTV観戦。
 いやー、イタリアが24年ぶりに優勝して余は満足じゃ! 本当はポルトガルに優勝してもらったら一番良かったんだけど。

旅の出費(2人分)
雑費: 8ポンド
食費: 22.5ポンド
ビール: 16ポンド
地下鉄: 1.5ポンド
バクシーシ: 5ポンド
インターネット: 6ポンド
宿代(1泊分): 18ポンド
合計: 77ポンド(約1,540円)





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